不動産投資
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本記事では、賃貸併用住宅のメリット・デメリットを整理し、後悔しないためのポイントを解説します。 賃貸併用住宅に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
2024.11.14不動産投資
2018.05.30
満室の窓口
どうする?購入した住宅に深刻な欠陥があると分かったら
住宅というものはマイホームとして購入するにしても、投資対象として売買を行うにしても、非常に高額なお金が動く大きな買い物になります。それは新築物件のみならず、中古物件の場合も同様でしょう。吟味を重ね、多額をかけて購入した大切な資産である住宅に、もし何らか住まいとしての深刻な欠陥があることが判明したら、言うまでもなく一大事です。
新築の場合、安全な取引の実現と消費者保護の観点から設けられた法律・制度や、分譲業者によって取り入れられている保証制度などが頼りになることが多くなりますが、中古住宅の売買では一般的にそれらを適用することができません。
一方でやはり新築よりも中古住宅では、経年による劣化や前の所有者による住まい方、メンテナンスの仕方によって、思いもよらぬ痛みが発生しているリスクも高くなりがちです。こうした面が中古物件の売買における最大の懸念点・不安点であり、流通が活性化しづらい大きな要因ともなっているでしょう。
実際に売買取引成立後、売主と買主の間で、住宅の欠陥をめぐる紛争が発生してしまうケースもあります。そこで今回は、中古物件の取引に関わるならぜひ知っておきたい「瑕疵」や「隠れた瑕疵」について学んでいきましょう。
「瑕疵」とは何か?
まず日常生活を送っている上では、「瑕疵」という言葉そのものが縁遠いでしょうから、その意味について確認します。瑕疵(かし)とは、本来備えているべき品質や機能、価値が欠けている状態を指す法律用語で、簡単に言い換えると欠陥やキズ、欠点のことです。
住宅の場合では、水平が歪み傾いているとか、雨漏りがするといったいわゆる物理的に問題がある欠陥住宅はもちろん、広義には不利な条件が付いていたといった権利関係の瑕疵、過去に自殺など事件・事故があったといった事故物件としての心理的な瑕疵なども含まれます。
住機能に問題をもたらすことがない水準の、築年数が経過していれば当然と考えられる範囲内にとどまった経年劣化、変化であれば、瑕疵にはあたりません。新築とまったく同条件を求めないのは、中古車をはじめ身近な中古品購入のケースと同様です。中古ということを考慮しても問題であるもの、住まいとしての基本的な性能・品質に関わるものが瑕疵ということになります。
「隠れた瑕疵」とはどこまで?
それでは「隠れた瑕疵」ですが、これは買主が通常合理的な範囲内で求められる注意を行ったけれど、事前には発見できなかった過失のない瑕疵、知り得なかった瑕疵のことをいいます。また善意であることもポイントで、知っていながら知らないふりをして不当に益を得ようとするなどの行為があったと認められれば「隠れた瑕疵」にはあたらなくなります。
ところで、この「隠れた瑕疵」がなぜ問題となるかですが、そこには瑕疵担保責任という仕組みが関係しています。中古住宅の取引を行って買主に引き渡した後、瑕疵が判明した場合に売主などがその責任を負うことについて定めたもので、これが中古住宅取引の安全性を担保しているともいえるでしょう。
この瑕疵担保責任が対象とするのが、隠れた瑕疵なのです。買主が事前に目視で確認できたり、説明を受けていたりした場合には、売主の責任を求めることはできません。専門家でなければ知り得ないような構造部の欠陥などが、住んでいるうちに不具合として明らかになってきたといった事例が「隠れた瑕疵」になります。
ちなみに売主が雨漏りがするなど、重大な欠陥に気づいていながら、少しでも高く売りたいためにそのことを隠して販売した場合、瑕疵担保責任ではなく、告知義務にかかる問題で、不告知または不実告知による不法行為の対象とするところとなります。
いずれにしても瑕疵担保責任の瑕疵は「隠れた瑕疵」で、契約時点では互いに過失なく、悪意もなく、その存在を知り得なかったものであることがポイントということですね。
隠れた瑕疵に対する瑕疵担保責任は、民法の規定するところによると、買主が瑕疵を知ったときから1年以内に限定され、その期間であれば損害賠償請求や契約の解除を請求できるとされています。しかしこれでは引き渡し後の年数に限りがないため、実際の取引では具体的な権利行使の期限や対象範囲を定めることが一般的となっています。
個人同士の売買であれば、いずれも素人ということで瑕疵担保責任をなしにするケースもありますが、一般的には、引き渡し後2~3カ月などの期限付きで、重大な瑕疵と考えられる雨漏りやシロアリの被害、建物木部の腐食、給排水設備の故障といったポイントに絞り、該当する瑕疵が発見された場合に、売主の責任で必要な修繕を行うとするケースが多いでしょう。
売主が不動産の専門家である宅地建物取引業者である場合は、売主における責任が重くなり、2年以上の責任をもつことが義務づけられており、原則的に免責はありません。
契約時はよく注意して!
このように中古住宅の取引では、安心・安全を確保する仕組みとして瑕疵担保責任の制度があります。しかしその対象は「隠れた瑕疵」に限られるのであって、その範囲に対する理解をもっておくことが重要です。
売主には告知・説明の義務があり、買主は契約時に必要とされる契約書等での説明や物件状況確認書・付帯設備確認書での説明によって、事前にその瑕疵を知り得ていれば、契約成立後に修繕や賠償を求めることはできなくなります。
中古住宅の取引では、言った・言わないのトラブルにならないよう、十分に互いが注意を払うことが大切であり、また対象となる不動産の状況をよく確認することが重要です。当たり前のようですが、専門用語など分かりにくい点が生じやすいのも不動産の特徴ですので、契約時には疑問点を残さないよう細心の注意を払い、気になる点があればその場で必ず確認するようにしましょう。
(画像は写真素材 足成より)
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