高利回り物件は本当に得か?利回り10%超の落とし穴と選び方
「利回り10%超え」の不動産は一見すると高収益のチャンスですが、裏には意外な落とし穴があります。 本記事では、不動産オーナーや投資を検討している方に向けて、高利回り物件の魅力とリスク、そして失敗しない選び方を分かりやすく解説します。
2025.06.19不動産投資
2025.07.02
満室の窓口
不動産投資において「新築」と「中古」、どちらを選ぶべきかは多くのオーナーにとって大きな悩みとなります。
本記事では、両者の利回りの違いに焦点を当てて、初心者オーナーにもわかりやすく物件選びのポイントを解説します。
新築物件は、最新の設備や高いデザイン性により入居者ニーズが高く、空室リスクが低いのが特徴です。
築浅プレミアムによって家賃設定もしやすく、安定した収益が見込めます。ただし、購入価格が高いため、表面利回りは低くなる傾向があります。
一方、中古物件は取得価格が安く、表面利回りが高くなりやすいのが大きなメリットです。
立地やリフォームの工夫によっては高収益も期待できますが、修繕コストや老朽化リスク、空室期間の長期化なども考慮する必要があります。
安定性を重視するなら新築、高利回りを狙うなら中古など、投資戦略によっても選び方が変わります。
不動産投資において、収益性を数値で把握するための指標が「利回り」です。
物件選びの際に最も注目される要素の一つであり、投資効率を測るモノサシとして非常に重要な役割を果たします。
利回りには、大きく分けて以下の2種類があります。
計算式:年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100
表面利回り(グロス利回り)は、投資物件から得られる年間の家賃収入を元に単純計算される指標です。不動産ポータルサイトや物件資料でよく見かける数字であり、投資判断の第一歩として活用されます。
ただし、表面利回りには管理費や固定資産税、修繕費、空室リスクといった実際の運用コストが含まれていないため、あくまで目安の数値です。
計算式:
(年間家賃収入 − 管理費・修繕費・税金などの諸費用) ÷ 物件価格 × 100
実質利回り(ネット利回り)は、物件を保有・運用する上で発生するコストを差し引いた後の「実際に手元に残る利益」に着目した指標です。
こちらのほうがより現実的な収益力を示す数値となるため、購入後のキャッシュフローや収支シミュレーションにおいて重視されます。
利回りは、不動産投資の収益性を測るうえで欠かせない指標です。株式や債券など他の投資商品と比較しやすく、長期的な運用プランの設計や、ローン返済・資金繰りの見通しにも役立ちます。特に初心者は、表面利回りの高さに惑わされず、実質利回りをもとに物件の真の収益力を見極めることが重要です。
新築物件は、最新設備の導入や耐震性の高さなど、品質面での安心感が魅力です。
築年数がゼロという点から市場での評価も高く、賃料も相場より高めに設定できる傾向があります。特に「築浅プレミアム」によって、入居希望者からの人気も高く、空室リスクを抑えられる点が強みです。
ただし、その分購入価格は高額になりやすく、表面利回りは相対的に低くなる傾向があります。利回りが控えめでも、修繕費や管理コストがしばらく発生しにくいため、長期的な運用において安定した収益を得やすいというメリットがあります。
一方で注意すべき点として、築後数年が経過すると「新築プレミアム」がなくなり、賃料が下がるリスクもあります。また、新築物件は流動性が高くないため、売却や出口戦略においては慎重な検討が必要です。
中古物件の最大の魅力は、購入価格が比較的安価で、利回りが高く出やすい点にあります。
特に、立地や間取りが良好な物件を割安で取得できれば、投資効率の高い物件運用が可能になります。
高い表面利回りの要因として、取得価格の低さが挙げられます。同じ家賃でも安い物件を購入すれば、その分利回りは上がるため、少ない投資額で収益性を高めたい投資家に適しています。
ただし注意が必要なのは、築年数に応じた修繕リスクです。屋根や外壁、配管設備など、見えない部分の劣化が進んでいる可能性があり、将来的に大規模修繕や設備交換が必要になることもあります。
築古物件は金融機関からの評価が下がりやすく、融資条件が厳しくなるケースも。融資の可否や金利・返済期間などに影響するため、物件選定と同時に金融条件もよく精査する必要があります。
中古物件を選ぶ際は、修繕履歴の確認や、数年先を見越したコストシミュレーションが欠かせません。加えて、物件の管理状況や立地の将来性も重要なチェックポイントになります。
不動産投資では「利回りの高さ」だけで判断するのは危険です。
ここでは、新築物件と中古物件の代表的なケースを比較し、それぞれの収益性やリスクを見ていきましょう。
項目 | 新築物件 | 中古物件 |
---|---|---|
価格 | 2,500万円 | 1,500万円 |
年間家賃収入 | 125万円 | 120万円 |
表面利回り | 5.0% | 8.0% |
実質利回り(維持費・税引後) | 約4.2% | 約6.1% |
表面利回りや実質利回りだけを見れば中古物件の方が収益性が高く見えることがわかります。購入価格が安いため、初期投資額に対する家賃収入の割合が高くなるからです。
しかしながら、中古物件には修繕費や老朽化リスク、家賃下落の可能性などの追加コストが発生しやすいという側面もあります。また、築年数が古い場合は金融機関の評価が低く、ローンの借入条件が不利になることもあるため、注意が必要です。
一方、新築物件は購入価格が高いため利回りは控えめですが、設備の信頼性が高く、空室リスクや修繕リスクが低い点で安定した運用が可能です。また、築浅であることから資産価値の下落も緩やかで、将来的な売却を見越した運用にも適しています。
【注意点まとめ】
・表面利回りだけで判断せず、実質利回りや将来的な維持コストを含めて比較すること。
・投資スタイルや資金計画に合わせて、「収益性」と「リスク許容度」のバランスを見極めることが大切です。
不動産投資で安定した収益を得るためには、物件そのものの魅力だけでなく、立地条件や運用期間、構造上の特性など多角的な視点からの判断が求められます。
以下では、購入前に必ず確認しておきたい3つの重要な視点について解説します。
立地と賃貸需要
物件の立地は、不動産投資の成否を大きく左右するポイントです。
駅からの距離や通勤通学の利便性、近隣の商業施設は、賃貸需要に直結します。
特に、駅徒歩10分圏内や主要駅へのアクセスが良いエリア、大学や病院が近い地域は、入居希望者が集まりやすく、空室リスクを抑えることができます。
また、ターゲット層に合ったエリアかどうかの見極めも重要です。
単身者向けなら都心のワンルーム需要、ファミリー層向けなら学区や治安の良さなどが重視されるため、立地条件と想定する入居者ニーズとマッチしているかも見極めましょう。
運用期間と出口戦略
不動産投資は購入して終わりではなく、「いつまで保有し、どのように売却するか」という出口戦略まで含めて考えなければなりません。
長期保有で家賃収入を安定的に得たいのか、それとも数年後に物件を売却して利益を得るのか。
この方針によって、選ぶべき物件の種類や立地は大きく変わります。
売却を視野に入れるなら、資産価値が下がりにくい物件を選びます。
再開発エリアや人口が増加している地域、築浅のRC造などは将来的な売却価格を保ちやすいため、出口までの収益設計がしやすくなります。
建物構造と法定耐用年数
物件の構造(木造・鉄骨造・RC造など)は、法定耐用年数と密接に関係しています。
耐用年数とは、税法上でその物件が使えるとみなされる年数のこと。
新築物件であれば、この期間が長く、減価償却を長期にわたって行えるため、節税効果を得やすくなります。
一方、中古物件では耐用年数を超えていることも多く、その場合は減価償却期間が短縮されますが、短期で経費を多く計上できるというメリットもあります。
建物の構造や築年数は、融資条件や収支シミュレーションに直結するため、購入前にしっかりと確認しましょう。
「新築」と「中古」、どちらの物件が有利かは、投資家自身のスタイルや目的によって答えが変わります。
「安定重視派には新築物件」
長期保有を前提に、安定した賃貸収入を得たい方には新築物件が適しています。
最新の設備と築浅であることから、空室リスクが低く、家賃下落の可能性も小さいのが大きな強みです。
修繕費などのランニングコストも当初は少なく、計画的な資金運用がしやすい点も魅力です。
・空室リスクを最小限に抑えたい
・修繕の手間を避けたい
・長期で安定収入を得たい
こうした方には、新築の方が心理的・資金的な安心感があります。
「高利回り重視派には中古物件」
一方、短期での資金回収や高利回りを重視する方には中古物件がおすすめです。
購入価格が安いため、表面利回り・実質利回りともに高くなりやすく、初期投資額に対する収益効率が良いのが特徴です。
ただし、築年数が古い物件は修繕・設備更新の必要性が高く、日常的な管理対応が求められる場面も多いため、一定の経験や管理体制も求められます。
・少ない資金で高収益を目指したい
・リフォームなどで付加価値を付けたい
・自主管理や積極的な運用が苦でない
といった投資家には、中古物件が適しています。
最終的には、自分の資金力(年収・自己資金)や不動産投資経験、金融機関との関係性を踏まえて無理のない計画を立てることが重要です。
自己資金が少なく初めての投資であれば、ローンの通りやすい新築からスタートするのも一つの選択肢ですし、経験があれば中古物件で高収益を狙う戦略も有効です。
新築と中古、どちらが有利かは投資スタイルによって異なります。
新築物件は安定性重視、中古物件は高利回りを狙いたい方に向いています。
表面利回りだけでなく、実質利回りや修繕コスト、出口戦略まで含めて総合的に判断することが重要です。
自分の資金力や目的に合った物件を選び、無理のない投資計画を立てましょう。
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