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不動産投資

2023.04.05

満室の窓口

サラリーマン大家の失敗例5選|初心者が避けたい原因と対策

不動産投資は、会社員でも始めやすい資産形成の方法として注目されています。

会社員は継続的な給与収入があるため、不動産投資ローンを利用して賃貸経営を始めるケースがあります。

しかし、「副収入になると思って始めたのに毎月赤字になった」「節税になると言われて購入したが、思ったほど効果がなかった」「管理を任せきりにしていたら空室が続いた」といった失敗例も少なくありません。

不動産投資には、空室・修繕費・家賃下落・金利上昇・売却価格の下落など、さまざまなリスクがあります。

国土交通省は、投資用マンションの販売をめぐり、執拗な勧誘や「絶対に儲かる」といった説明に注意するよう呼びかけています。

不動産投資には、空室、家賃下落、修繕、金利上昇、売却価格の下落などのリスクがあります。

メリットだけでなく、複数のリスクを反映した収支を確認してから購入を判断することが重要です。


この記事では、サラリーマン大家が陥りやすい失敗例を5つ紹介し、それぞれの原因と対策を解説します。

これから不動産投資を始める方や、1件目の物件購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。



<目次>
サラリーマン大家が失敗しやすい理由
サラリーマン大家の失敗例5選
 ー1.表面利回りだけで物件を購入してしまう
 ー2.給与からの補填を前提に赤字物件を購入してしまう
 ー3.修繕費や設備交換費を十分に見込んでいない
 ー4.営業トークを鵜呑みにして物件を購入してしまう
 ー5.管理会社選びや購入後の運用を任せきりにする
サラリーマン大家が購入前に確認したいチェックリスト
まとめ


サラリーマン大家が失敗しやすい理由

サラリーマン大家が失敗しやすい大きな理由は、「本業があるからこそ、不動産投資に十分な時間をかけにくい」ことです。 

物件選び、融資の比較、収支シミュレーション、管理会社とのやり取り、修繕対応、確定申告など、不動産投資には購入前後で確認すべきことが多くあります。 

しかし、会社員は平日の日中に本業があるため、営業担当者や管理会社に任せきりになりがちです。

その結果、十分に調べないまま物件を購入したり、購入後の収支悪化に気づくのが遅れたりすることがあります。

また、給与収入があるため、毎月の収支が多少マイナスでも生活費から補填できてしまいます。

一見すると問題がないように見えても、長期的には資金繰りが悪化し、売却時に損失が出る可能性もあります。 

不動産投資で失敗しないためには、「買える物件」ではなく「利益が残る物件」を選ぶ意識が重要です。


サラリーマン大家の失敗例5選

ここからは、初心者のサラリーマン大家によくある失敗例を5つ紹介します。

それぞれの失敗には、必ず原因があります。原因を理解しておけば、購入前の判断や運用中の見直しでリスクを減らせます。


ー1.表面利回りだけで物件を購入してしまう

サラリーマン大家に多い失敗の一つが、表面利回りの高さだけを基準に物件を購入してしまうことです。

表面利回りは、年間の家賃収入を物件価格で割って算出します。例えば、物件価格1,000万円、年間家賃収入80万円であれば、表面利回りは8%です。

数字だけを見ると収益性が高いように感じられますが、実際の賃貸経営では、管理費、修繕費、固定資産税、保険料、入居者募集費用、空室による収入減などが発生します。融資を利用している場合は、ローン返済額も考慮しなければなりません。

これらの支出を差し引くと、想定していたほど現金が残らないことがあります。

失敗の主な原因は、表面利回りと実質利回り、キャッシュフローの違いを十分に理解していないことです。

表面利回りは物件を比較するための簡易的な指標であり、実際の収益性や毎月の手残りを示すものではありません。

築年数が古い物件や地方の物件は、高い利回りが表示されていても、空室期間が長くなったり、修繕費が増えたりする可能性があります。

また、販売資料の利回りが満室状態を前提に計算されているケースにも注意が必要です。

現在の入居状況や周辺の成約家賃を確認せずに購入すると、想定どおりの家賃収入を得られないことがあります。


【対策】

物件を選ぶ際は、表面利回りだけでなく、実質利回りとキャッシュフローを確認しましょう。

実質利回りは、実際に得られる家賃収入から管理費、修繕費、固定資産税、保険料、原状回復費、広告費などの運営費を差し引いて計算します。

さらに、ローン返済後に現金がいくら残るのかも確認することが重要です。

空室が1か月、3か月と続いた場合や、家賃が5%、10%下落した場合も試算し、厳しい条件でも資金繰りを維持できる物件かどうかを判断しましょう。


ー2.給与からの補填を前提に赤字物件を購入してしまう

サラリーマン大家に多い失敗の一つが、毎月のキャッシュフローが赤字になる物件を購入してしまうことです。

キャッシュフローとは、実際の家賃収入などから、管理費、修繕費、ローン返済額などを差し引いた後に残る現金を指します。

家賃収入が入っていても、支出の合計が収入を上回れば、毎月の不足分を自己資金で補わなければなりません。

会社員は継続的な給与収入があるため、「毎月1万円や2万円程度なら給与から補填できる」と考える場合があります。しかし、空室、設備故障、金利上昇などが重なると、赤字額が想定以上に膨らむ可能性があります。

この失敗が起こる主な原因は、「節税になる」「将来値上がりする」「売却時に利益が出る」といったメリットだけを前提に判断してしまうことです。

不動産投資では、減価償却費やローン利息などを必要経費に算入し、税負担を抑えられる場合があります。ただし、税務上の赤字と実際の現金収支は同じではありません。

また、満室が続く、家賃が下がらない、金利が変わらない、修繕費が発生しないといった楽観的な条件だけで収支を計算すると、実際の運用とのずれが大きくなります。

なお、毎月のキャッシュフローが赤字だからといって、直ちに投資全体が失敗とは限りません。ローン返済によって残債が減り、純資産が増えている場合もあるためです。

ただし、給与からの補填を前提にした運用は、突発的な支出が発生した際に資金繰りが悪化しやすくなります。


【対策】

物件を購入する前に、通常時だけでなく、次のような厳しい条件でも資金を維持できるか確認しましょう。

・空室が3か月以上続いた場合

・家賃が5%、10%下落した場合

・金利が0.5%、1.0%上昇した場合

・高額な修繕が発生した場合

・管理費や修繕積立金が値上がりした場合

複数の条件が同時に発生するケースも試算することが重要です。

「給与から補填できるか」ではなく、税金や修繕に備える資金を残したうえで、無理なく賃貸経営を継続できるかを判断しましょう。


ー3.修繕費や設備交換費を十分に見込んでいない

中古物件や築年数の古い物件で多いのが、購入後に必要となる修繕費や設備交換費を見落としてしまう失敗です。

購入時には目立った問題がなくても、運用開始後に給湯器、エアコン、キッチン、浴室、トイレ、配管などの設備が故障することがあります。

一棟物件では、外壁、屋根、屋上防水、給排水設備、消防設備などにまとまった費用がかかることもあります。

修繕が重なると、数か月分、場合によっては1年以上の家賃収入に相当する支出が発生する可能性があります。

国土交通省の「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」でも、安定的な賃貸経営を続けるためには、長期的な修繕計画を作成し、計画的にメンテナンスを行うことが重要だとされています。

この失敗の主な原因は、購入価格や表面利回りに注目し、購入後の維持費を十分に確認していないことです。

築年数が古い物件は、取得価格が安く、表面利回りが高く見える場合があります。しかし、設備の交換時期が重なると、実際の手残りが大きく減少します。

区分マンションでは、専有部分の修繕だけでなく、管理組合の修繕積立金にも注意が必要です。

積立金が不足しているマンションでは、将来的に修繕積立金が大幅に値上げされたり、大規模修繕時に一時金の支払いを求められたりする可能性があります。


【対策】

購入前に、修繕履歴と今後の修繕予定を確認しましょう。

主な確認項目は次のとおりです。

・給湯器やエアコンの設置年・交換履歴

・キッチン、浴室、トイレなどの状態

・外壁、屋根、防水工事の実施履歴

・給排水管の劣化状況

・過去の大規模修繕の実施状況

・長期修繕計画の内容

・管理組合の修繕積立金残高

・修繕積立金の値上げ予定

・一時金徴収の予定

修繕履歴がないからといって、修繕が不要とは限りません。長期間工事が行われていない場合は、購入後に高額な修繕が必要になる可能性があります。

家賃収入の全額を利益と考えず、将来の修繕に備えて毎月一定額を積み立てましょう。

生活費とは別に、不動産投資専用の予備資金を確保しておくことも重要です。


ー4.営業トークを鵜呑みにして物件を購入してしまう

サラリーマン大家の初心者が注意すべきなのが、営業トークを鵜呑みにして物件を購入してしまう失敗です。 

不動産会社の営業担当者から、「節税になります」「老後資金になります」「家賃保証があるので安心です」「今買わないとすぐ売れてしまいます」といった説明を受けることがあります。 

もちろん、すべての営業担当者が悪いわけではありません。

しかし、十分に比較検討せず、その場の勢いで契約してしまうのは危険です。 

国土交通省も、投資用マンション販売などの不動産取引に関して、宅地建物取引業者からの執拗な勧誘などに注意を促しています。 

初心者の場合、物件価格が妥当なのか、家賃設定が適正なのか、ローン条件に無理がないのかを判断するのが難しいものです。

そのため、「プロが言うなら大丈夫」と考えてしまいやすくなります。 

「今だけ」「限定」「すぐに決めないと買えない」といった言葉に焦ってしまい、冷静な判断ができなくなることもあります。


【対策】

物件購入は、その場で決めないことが大切です。 営業担当者から提案を受けたら、必ず一度持ち帰り、以下の項目を確認しましょう。

・周辺の家賃相場 同じエリアの売買価格

・空室率や賃貸需要

・管理費・修繕積立金

・ローン返済後のキャッシュフロー

・将来売却できる価格の目安

・家賃保証の契約内容

また、1社だけで判断せず、複数の不動産会社や金融機関に相談することも重要です。

第三者の意見を聞くことで、物件価格や収支計画に違和感がないか確認しやすくなります。 

「理解できないまま契約しない」「急かされても即決しない」という姿勢が、初心者の失敗を防ぐ基本です。


ー5.管理会社選びや購入後の運用を任せきりにする

不動産投資は、物件を購入して終わりではありません。

購入後の管理や運用によって、収益性は大きく変わります。

サラリーマン大家は本業が忙しいため、入居者対応や家賃回収、退去時の原状回復、空室対策などを管理会社に任せるケースが一般的です。 

しかし、管理会社選びを間違えると、空室が長引いたり、修繕対応が遅れたり、入居者満足度が下がったりする可能性があります。

その結果、家賃収入が減り、キャッシュフローが悪化することがあります。 

管理手数料が安くても、入居付けが弱い、報告が遅い、トラブル対応が不十分といった問題があると、長期的には損失につながる可能性があります。

また、購入後に収支や稼働状況を確認せず、管理会社に任せきりにしてしまうことも原因です。

不動産投資は管理を外注できる一方で、オーナー自身が数字を把握する必要があります。


【対策】

管理会社を選ぶ際は、手数料だけでなく、実績や対応力を確認しましょう。 

確認すべきポイントは、以下の通りです。

・管理戸数・対応エリア

・入居率

・客付け力

・空室対策の提案力

・修繕対応のスピード

・月次レポートの内容

・担当者との連絡のしやすさ

購入後も、毎月の家賃収入、ローン返済、管理費、修繕費、空室状況を確認することが大切です。 

サラリーマン大家であっても、管理会社にすべてを任せるのではなく、経営者として物件の状況を把握しましょう。


サラリーマン大家が購入前に確認したいチェックリスト

サラリーマン大家の失敗は、知識不足だけでなく、購入前の確認不足によって起こることがあります。

物件を契約する前に、次の項目を確認しましょう。


収入と需要

・現在の家賃は周辺の成約相場と合っているか

・現在の入居状況を確認したか

・過去の空室期間を確認したか

・入居者のターゲットが明確か

・特定の大学や工場だけに需要を依存していないか


支出と資金繰り

・購入時諸費用を含めて計算したか

・管理費、税金、保険料を反映したか

・将来の修繕費を見込んだか

・金利が1%上昇しても返済できるか

・空室が続いても給与に頼らず維持できるか

・生活費とは別に予備資金を確保できるか


建物と管理

・修繕履歴を確認したか

・長期修繕計画を確認したか

・給湯器やエアコンの設置年を確認したか

・管理会社の実績や平均空室期間を確認したか

・修繕見積もりを比較できる仕組みがあるか


契約と出口戦略

・家賃保証やサブリースの条件を読んだか

・営業会社以外の第三者へ相談したか

・将来の売却対象となる買い手を想定したか

・売却価格とローン残債を試算したか

・売却費用や税金を考慮したか

すべてのリスクをなくすことはできません。

大切なのは、どのような条件になると赤字になるのか、どの程度の損失なら自己資金で対応できるのかを購入前に把握することです。


まとめ

サラリーマン大家に多い失敗は、表面利回りだけで判断する、赤字を給与で補填する、修繕費を見落とす、営業トークを鵜呑みにする、管理会社へ任せきりにするといったケースです。

失敗を防ぐには、空室、家賃下落、金利上昇、修繕費を反映した収支を作り、購入価格だけでなく将来の売却価格も確認する必要があります。

物件を急いで購入せず、複数の会社や専門家の意見を比較し、厳しい条件でも資金を維持できるかを確認してから判断しましょう。


※本記事は一般的な情報を提供するものであり、特定の物件購入や融資、税務上の判断を推奨するものではありません。個別の契約や税務については、不動産会社、金融機関、税理士などの専門家へご相談ください。


参考:国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」



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