不動産投資
賃貸併用住宅のメリットとデメリット
本記事では、賃貸併用住宅のメリット・デメリットを整理し、後悔しないためのポイントを解説します。 賃貸併用住宅に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
2024.11.14不動産投資
2024.02.14
満室の窓口
2025年から賃貸住宅を含むすべての新築建築物に省エネ基準適合への義務化が始まります。
先駆けて省エネ性能表示制度が2024年4月からスタートするため、賃貸住宅においてもエネルギー効率が良く光熱費が安価なこと、冬暖かく夏涼しいこと、室内全体の寒暖差がないことなど、住宅のハードとしての品質の違いにも今後大きな注目が集まることが想定されています。
省エネ基準適合により、マンションの不動産経営はどうなっていくのでしょうか。
省エネ基準とは、住宅のエネルギー消費量を抑制するための基準です。
国土交通省は、2025年4月以降に着工する全ての建築物に「省エネ基準」への適合を義務付けることを発表しています。
参照:国土交通省HP
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001519931.pdf
2050年「カーボンニュートラル(脱炭素社会)」という目標に向け、さらにSDGsの大きな流れもあり、省エネ基準の適合義務化がスタートすることになりました。
新築で住宅を建てたいと考えている方は、省エネ対策は必須の対応になります。
住宅の省エネ基準とは、住宅のエネルギー消費効率を高め、エネルギー使用量を削減するために設けられた基準のことです。
これは環境への負荷を軽減し、持続可能な社会を推進するために重要です。
省エネ基準には様々なものがありますが、一般的には以下のような項目が含まれます。
外皮性能
住宅の省エネ基準における「外皮性能」とは、建物の外壁、窓、屋根、床などの外皮部分がどれだけ熱を逃がさず、エネルギーを効率よく使用しているかを示す指標です。
これは住宅の断熱性や気密性を数値化したものであり、冷暖房などのエネルギー消費を抑えるための設計や施工が行われているかを評価するために用いられます。
住宅の省エネ基準では、次のような外皮性能が考慮されます。
断熱性能
外壁、屋根、床、窓などが持つ断熱性能は、熱損失係数(U値)で評価されます。
U値が低いほど断熱性能が高く、外の気温変化の影響を受けにくい住宅と言えます。
気密性
住宅の隙間を通じての熱の流出入を抑えることで、無駄なエネルギー消費を減らします。
気密性能はC値(隙間相当面積)で表され、数値が小さいほど隙間が少なく、優れた気密性を持つことを意味します。
窓の性能
窓は熱損失や熱得の大きな要因となります。
二重窓やLow-E複層ガラスなどの高性能な窓を使用することで、熱の流出入を減らすことができます。
これらの要素を総合して、住宅全体の外皮性能が評価され、「外皮平均熱貫流率」として数値化されます。
特に、省エネ性能が高い建物ほど税制上の優遇措置を受けたり、住宅ローンの金利が低くなるなどのメリットがあります。
一次エネルギー消費量
住宅の省エネ基準における「一次エネルギー消費量」とは、その住宅が1年間に使用する全てのエネルギーが、原エネルギー(石油、天然ガス、石炭、原子力、再生可能エネルギーなど)からどれだけ消費されるかを示す指標です。
この計算には、住宅で直接使用されるエネルギーだけでなく、電気やガスなどのエネルギーを生成・供給する過程で発生するエネルギー消費も含まれます。
さらに、暖房、冷房、換気、給湯、照明などのために住宅で使用されるエネルギーも含まれます。
上記設備における消費エネルギーの総量を規定の基準と比較し、「消費エネルギーをどれだけ削減できているか」を評価します。
住宅の省エネ基準を遵守することで、エネルギー効率の良い快適な住環境を実現し、温室効果ガスの排出削減にも貢献できるとされています。
省エネ基準適合住宅と定義されるのは、断熱性能やエネルギー消費効率が一定水準以上(具体的には断熱等性能等級4以上、一次エネルギー消費量等級4以上)の住宅を指します。
2020年6月13日には、建築物のエネルギー消費効率を向上させることを目的とした建築物省エネ法が改正されました。
この改正により、これまで300平方メートル以上の非住宅建築物に限定されていた省エネ基準の適用範囲が拡大し、住宅建築にもこれらの基準の遵守が求められるようになりました。
そして、2025年からは、断熱性やエネルギー消費効率が基準に達していない(等級4以下の)住宅の建築が、省エネ基準に非適合と判断され、許可されなくなることになります。
長期優良住宅は、長期間にわたって高品質な状態で利用できるように設計された住宅を指します。
この種の住宅を一戸建てとして認定されるには、複数の性能基準をクリアする必要があります。
具体的には、「劣化対策」「耐震性」「維持管理および更新のしやすさ」「エネルギー効率の高さ」「生活環境の質」「使用空間の広さ」「維持・保全に関する計画」「災害への備え」の各項目を満たすことが求められます。
これらの基準に関する具体的な内容は、指定された表にて確認することができます。 2022年10月からは、特に省エネルギー性の基準が強化されました。
以前は断熱等性能等級4以上で基準を満たすことができましたが、現在では断熱等性能が等級5以上、かつ一次エネルギー消費量が等級6以上であることが必須条件となっています。
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)水準の省エネ住宅は、断熱性能が等級5以上、一次エネルギー消費量が等級6以上の基準を満たす住宅を指します。
もし「断熱等級4が最も高い水準だと思っていた」と考えている方がいれば、その洞察は正確です。
しかし、建築物省エネ法の最近の改正に伴い、2025年からは断熱等性能等級4が省エネ基準の適合条件としての最低ラインに設定されました。
これにより、従来の最高位であった等級4を超える新たな上位等級、つまり等級5から等級7が新設されたのです。
低炭素住宅とは、二酸化炭素(CO₂)の排出を抑えるための対策をとり、環境に配慮した住宅のことであり、2012年12月に施行された「都市の低炭素化の促進に関する法律」(通称:エコまち法)で定められた「低炭素建築物新築等計画の認定制度」(低炭素建築物認定制度)の認定を受けた住宅のことを指します。
これまでの省エネルギー基準を超える省エネルギー性能を備えていることや、低炭素化促進のための対策がとられていることが要件で、低炭素住宅と認定されることでさまざまな優遇措置が受けられる制度です。
【認定の基準 】
・省エネ法の省エネ基準に比べ、一次エネルギー消費量が△20%以上となること。
・再生可能エネルギー利用設備が設けられていること。
・省エネ効果による削減量と再生可能エネルギー利用設備で得られるエネルギー量の合計値が基準一次エネルギー消費量の50%以上であること(一戸建ての住宅の場合のみ)。
・その他の低炭素化に資する措置が講じられていること。
上記でもお伝えしたように、省エネ基準適合住宅は、断熱性や気密性が高く、居住の快適性が向上します。
また、エネルギー消費量が少ないため、電気代などのランニングコストが安くなり、入居者にとって魅力的な物件となります。
省エネ基準適合住宅は、環境に配慮した住宅として、資産価値の向上が期待できます。
特に、ZEH(ゼロエネルギーハウス)など、さらに高レベルな省エネ性能を備えた住宅は、資産価値がより高くなると考えられます。
省エネ基準適合住宅やZEHを建設・購入した場合、税制優遇の適用を受けることができます。
具体的には、住宅ローン控除や固定資産税の軽減措置などがあります。
これらの税制優遇は、不動産経営の収益性向上に貢献します。
地球温暖化やエネルギー問題への関心の高まりにより、省エネ意識はますます高まっています。
そのため、省エネ性能の高い省エネ基準適合住宅のニーズは、今後さらに高まっていくことが予想されます。
今後の注目点の一つは、賃貸住宅の環境性能が賃料にしっかりと反映される市場ができていくかどうかです。
気密・断熱や省エネ性能を高めた分だけ建物の建築費も上がるため、賃料が上がらなければ供給は拡大しません。
ZEH基準を満たした新築分譲マンションが高価格でもよく売れる事例が増えています。
最近の電気代の上昇と相まって賃貸住宅入居者のコストパフォーマンス意識が高まっていることも要因の一つです。
環境性能が賃料に直結する時代もすぐそこまできています。
長期優良住宅と低炭素住宅については認定基準が細かい上に、改定したばかりということもあり、なかなかややこしいところがあります。
制度詳細については、国土交通省のホームページから確認できますので、必ずチェックしておきましょう。
参考:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/shoenehou.html
この先の人生を快適に住み続けられるよう、地球環境にも健康にも優しい省エネ住宅の計画を進めませんか。
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