投資0円!家賃減額0円!で満室経営!
| ①構造 | RC造 | ④間取り/世帯数 | 1K/24世帯 |
②築年数
| 1989年4月 | ⑤㎡数
| 23.8㎡ |
| ③階数 | 4階建て | ⑥入居率 | 100% |
【課題】 需要が少ないエリアに位置しており、ハード面の投資もできない状況だった。外国籍のお客様を逃すと入居付が難しい物件だが、過去外国籍の方のゴミトラブルで受け入れが消極的になっていた。
【施策】 ①ゴミ問題を解決・予防するための母国語でのルール表作成。②契約法人の担当者にルール周知の徹底の実施。
【結果】 3部屋の空室が一度に成約になり満室へ。









不動産経営において、空室問題に直面したとき、多くのオーナー様や管理会社様が真っ先に思い浮かべるのは「設備の更新(ハード面の強化)」や「条件の緩和(家賃減額)」ではないでしょうか。
しかし、多額の投資をしても必ずしも満室になるとは限らず、家賃を下げれば収益性は悪化する一方です。
今回ご紹介するのは、石川県小松市にある物件の事例です。
この物件は、築37年・低需要エリアの立地という不利な条件に加え、オーナー様の「追加コストは投資しない」という方針がありました。
私たちは、この「八方塞がり」とも言える状況を、リフォームでも家賃減額でもなく、「コミュニケーションと信頼構築」というソフト面の力だけで突破しました。
結果、工事費0円・家賃維持のまま、3部屋同時の成約で満室(入居率100%)を達成したのです。
どのようにして「0円の空室対策」を実現したのか。その舞台裏を詳しく解説します。
1. 目の前に立ちはだかる「3つの壁」
まず、今回のプロジェクトがどれほど困難な状況からスタートしたかをご説明します。
今顔の物件には、解決すべき大きな3つの壁がありました。
① 立地の壁
物件が位置するエリアは、地域全体として賃貸需要がそれほど高くありませんでした。ターゲットを広げても、なかなか内見に繋がらないという地理的な不利を抱えていました
② 築年数の壁
築37年。1K(居室面積 23.8㎡)という間取りは、現代の単身者が求める最新設備やスタイリッシュな内装からは距離がありました。周辺の築浅物件と比較されると、ハード面での競争力低下は否めませんでした
③ 予算の壁
これが最大の難関でした。オーナー様からは「コストをかけない」という方針が示されており、一般的なバリューアップ施工(リノベーションや設備追加)という選択肢を取ることができませんでした
2. 戦略の転換:設備ではなく「安心」を売る
通常、空室対策の定石は「部屋の改修(ハード)」です。多額の工事費用をかけ、見た目や機能を向上させることで家賃アップや入居促進を狙います 。
しかし、今回はその道が使えません。
そこで私たちが導き出した答えは、「パラダイムシフト(考え方の根本的な転換)」でした。
ターゲットを「過去に実績のある法人(外国籍従業員の社宅利用)」に絞り込みました。法人側には「複数部屋をまとめて確保したい」という強いニーズがあったからです 。
しかし、ここで新たな障害が浮かび上がりました。それは、オーナー様が抱く「心理的な壁」です。
オーナー様には「以前、外国籍の入居者様のゴミ出しマナーが守られなかった」という苦い経験があり、外国籍の方への貸し出しに強い懸念を感じていらっしゃったのです。
今回の戦略の核心は、部屋に新しい設備を入れることではなく、オーナー様の心に「安心感」というソフトをインストールすることに置かれました 。
3. 実行した2つの具体的施策
オーナー様の不安を払拭し、法人ニーズを成約に結びつけるために、私たちは2つの「交通整理」を行いました。
施策①:ルールの翻訳と可視化
「言葉が通じない、マナーがわからない」という不安を消し去るため、入居予定者の母国語で「ゴミ出しルール・ビラ」を作成しました。
入居前にこのビラを用いて、マナーを徹底的に説明・周知するアクションを先回りして実施しました 。
これにより、オーナー様が抱えていた「管理上の懸念」を一つひとつクリアにしていきました。
施策②:法人を巻き込んだ指導体制の構築
入居者個人のモラルに頼るのではなく、雇用主である法人担当者と密接に連携するスキームを構築しました 。
具体的には、管理会社から法人担当者へ「事前のマナー周知の徹底」を依頼し、法人側から入居者へ「社内ルール」としての指導を実施してもらう形を整えたのです 。
「もし何かあっても、会社が責任を持って指導してくれる」という裏付け。この強固なバックアップ体制をプレゼンテーションすることで、ついにオーナー様から最終的な承諾をいただくことができました 。
4. 結実した成果:2つの「0円」と満室
オーナー様の承諾を得たあと、タイミングを見計らって法人営業を実施。結果は驚くべきものでした。
入居率: 100%(満室達成)
成約数:3部屋同時成約
工事費:0円(リフォーム一切なし)
家賃: 28,000円(減額なしで維持)
多額の投資を伴う「バリューアップ施工不可」という八方塞がりの状態から、的確なターゲット設定と交渉力、そして丁寧な仕組みづくりによって、コストゼロでの空室解消を実現したのです 。
5. 結論:プロフェッショナルな不動産経営とは
今回の事例が教えてくれるのは、「空室対策の最適解は、必ずしも工事ではない」ということです 。
物件が古くても、立地が不利でも、そこにある「弱点」を理解し、きめ細やかなコミュニケーションと関係構築によって補う。それもまた、立派なバリューアップの形です。
私たちはこれからも、ハード(建物)の改修だけに頼るのではなく、物件や市場の特性に合わせたソフト(信頼・安心)の力も活用しながら、物件の価値を最大化する提案を続けてまいります
もし、あなたが今「コストをかけられないが、空室を埋めたい」とお悩みなら、ぜひ一度ご相談ください。そこには、まだ試していない「0円の解決策」が眠っているかもしれません。