お問い合わせ
このエントリーをはてなブックマークに追加

不動産投資

2018.05.30

満室の窓口

【pickupニュース】17年東京23区のオフィス供給、76万平米で過去20年平均より低調

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。

今回ピックアップするニュースはこちら!


森トラストが恒例の大規模オフィスビル供給量調査の結果を公開

森トラスト株式会社は27日、1986年から継続して行っている、同年以降に竣工した東京23区内にあるオフィス延床面積1万平米以上の大規模オフィスビルを対象とした供給動向調査について、最新の調査結果をとりまとめ公開しました。「東京23区の大規模オフィスビル供給量調査2018」として発表されています。


なお、2013年からはオフィス延床面積5,000平米以上1万平米未満の中規模オフィスビルについても調査を行っています。またここでいうオフィス延床面積は、対象ビルが複合用途ビルである場合、オフィス以外の用途部分を除いて計算されました。


・供給量の推移

2017年実績:76万平方メートル(前年比-23万平方メートル)

2018年:147万平方メートル

2019年:100万平方メートル

2020年:173万平方メートル

2021年:53万平方メートル

2022年:29万平方メートル


東京23区における大規模オフィスの供給量は、2017年で76万平方メートルとなり、前年より23万平方メートル少ない供給でした。過去20年の平均値である年あたり105万平方メートルから比較しても、29万平方メートル少ない供給量です。


しかし2018年以降は大量供給シーズンに突入し、147万平方メートルの供給が見込まれているほか、2019年に100万平方メートルへと一旦減少するものの、2020年には173万平方メートルと、過去20年でも3番目に高い水準の大量供給となることが予測されています。


この反動から2021年、2022年の供給量は大幅減となり、とくに2022年の供給は29万平方メートルと過去20年で最も低い水準にまで落ち込むと見込まれました。2018年以降はこうした振れ幅の大きな5年間となる見通しですが、平均供給量では100万平方メートルとなり、過去20年平均の値をやや下回る水準で落ち着く予想ともなっています。


【都心3区】

2018年:116万平方メートル

2019年:57万平方メートル

2020年:121万平方メートル

2021年:45万平方メートル

2022年:27万平方メートル


【都心3区以外】

2018年:31万平方メートル

2019年:43万平方メートル

2020年:52万平方メートル

2021年:9万平方メートル

2022年:2万平方メートル


都心3区とそれ以外に分けて分析すると、都心3区以外では2019年の落ち込みがみられず、徐々に増加していくかたちで、やや違いが認められるほか、都心3区が圧倒的な供給の中心となる傾向はありますが、2020年の大量供給が都心3区以外も含んだ広範囲にわたるものになる見込みであることが分かります。


・ビル規模別供給動向

【2013年~2017年】

10万平米以上のビル:41%(前期比+8ポイント)

5万平米以上のビル:31%(前期比+4ポイント)

5万平米未満のビル:28%(前期比-12ポイント)


【2018年~2022年】

10万平米以上のビル:58%

5万平米以上のビル:19%

5万平米未満のビル:23%


ビルの規模別供給動向をみると、2013年~2017年には、5万平米未満のビルが減少し、それ以上のビルが占める割合が増えています。2018年~2022年ではさらにその傾向が強まり、5万平米以上の供給が全体の約8割を占めるまでになるほか、10万平米以上の超大規模供給も58%と、約6割にのぼる見込みになりました。


供給エリアは引き続き都心集中

・区別の大規模オフィス供給量

【2013年~2017年】

千代田区:157万平方メートル(35%)

中央区:78万平方メートル(17%)

港区:108万平方メートル(24%)

新宿区:19万平方メートル(4%)

渋谷区:26万平方メートル(6%)

品川区:27万平方メートル(6%)

江東区:11万平方メートル(2%)

他16区:25万平方メートル(6%)


【2018年~2022年】

千代田区:164万平方メートル(32%)

中央区:72万平方メートル(14%)

港区:130万平方メートル(26%)

新宿区:22万平方メートル(4%)

渋谷区:39万平方メートル(8%)

品川区:26万平方メートル(5%)

江東区:28万平方メートル(6%)

他16区:23万平方メートル(5%)


区別の大規模オフィス供給量をみると、2013年~2017年の実績では、千代田区が全体の35%を占める157万平方メートルで最も多く、次いで港区の108万平方メートル(24%)、中央区の78万平方メートル(17%)となっており、都心3区で342万平方メートル、全体の76%を占めていました。


2018年~2022年も同様の傾向は続き、千代田区がトップの164万平方メートルで全体の32%を占めるなど、都心3区での供給が365万平方メートルで全体の72%と、7割強を維持する見通しになっています。港区はややシェアを伸ばし、全体の26%となる予測でした。都心3区以外では、渋谷区が39万平方メートルの供給で8%を占めるものとなり、存在感を高めるようです。


より細かな地区別の供給量推移では、「大手町・丸の内・有楽町」が最多となる傾向が今後も続く見通しです。しかし区別でシェアを伸ばす予想の港区からは「虎ノ門・新橋」が、2018年~2022年になって5位から2位に浮上するほか、「芝浦・海岸」、「芝公園・浜松町」の2エリアが供給量上位10地区内に新規で入ると予測されました。「渋谷」や「大崎・五反田」、「豊洲」、「池袋」など都心3区以外のエリアもランクインし、供給範囲に広がりがみられてくると考えられています。


・開発用地別供給動向

【都心3区】

2013年~2017年:建替え279万平方メートル(82%・前期比横ばい)/低・未利用地63万平方メートル(18%)

2018年~2022年:建替え194万平方メートル(53%)/低・未利用地171万平方メートル(47%)


【都心3区以外】

2013年~2017年:建替え39万平方メートル(36%・前期比+16ポイント)/低・未利用地69万平方メートル(64%)

2018年~2022年:建替え31万平方メートル(23%)/低・未利用地105万平方メートル(77%)


都心3区では、2013年~2017年までは「建替え」が供給の中心で82%を占めていましたが、2018年からの5年間では「建替え」の占める割合が53%にまで低下、「低・未利用地(再開発等)」での供給が大幅に伸びる見通しです。


都心3区以外では、もともと「建替え」の割合が低めの傾向にありますが、2018年~2020年にはさらにこれが低下し、「低・未利用地(再開発等)」での供給が約8割を占めるまでになると予測されました。


ピックアップニュースは以上になります。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!


(画像はプレスリリースより)



▼外部リンク


森トラスト株式会社 プレスリリース

https://www.mori-trust.co.jp/pressrelease/2018/20180425.pdf


関連記事

  • 不動産投資

    賃貸併用住宅のメリットとデメリット

    本記事では、賃貸併用住宅のメリット・デメリットを整理し、後悔しないためのポイントを解説します。 賃貸併用住宅に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

    2024.11.14
  • 不動産投資

    次の繁忙期にこそ決める!長期空室が続く理由と空室対策アイデア7選

    賃貸物件の空室期間が長引くと、オーナーにとっては収益の損失となり、管理の手間も増えてしまいます。 しかし、長期空室の理由を正確に把握し、適切な対策を講じることで、次の繁忙期には満室にする可能性を大きく引き上げることができます。 この記事では、長期空室が続く主な理由を整理し、空室対策として効果的な7つの方法をご紹介します。 次の繁忙期に向け、確実な入居率アップを目指すためのヒントをぜひお役立てください。

    2024.10.31
  • 不動産投資

    リノベーションの費用対効果とは〜キャッシュフロー分析が不可欠〜

    不動産市場は絶えず変動していますが、その中でも特に注目されるのがリノベーションの利益性とその効果です。 本記事では、リノベーションの費用対効果を明らかにし、不動産投資におけるキャッシュフローを改善する具体的な戦略について解説します。

    2024.10.23
  • 不動産投資

    賃貸物件に「シェアサイクル」という選択肢|メリットと設置方法

    最近、都市部を中心に「シェアサイクル」が急速に普及しています。 自転車を手軽にレンタルできるシェアサイクルは、環境にも優しく、交通渋滞の緩和や通勤時間の短縮にも貢献するなど、多くのメリットがあります。 その「シェアサイクル」を賃貸住宅にも取り入れる動きが始まっているのです。

    2024.10.21