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不動産投資

2018.05.30

満室の窓口

徹底検証!マンションを選ぶなら低層階?高層階?

ホントのところ何階がベストなの?

投資目的での区分購入、居住用としての分譲、賃貸、いずれのシーンにおいても、マンション物件選びで迷うポイントのひとつに何階を選択するかという問題があります。全体からみた低層階にするか、高層階にするか、住みやすさや価格でみたコストパフォーマンス性、資産性など気になる方も少なくないでしょう。


何となく一般に広がっているイメージから、低層階は防犯の観点で不安、高層階は眺望がよく豪華そうといった感覚をもっている方もあるかもしれません。しかし実際にはそう単純ではなく、それぞれにメリット・デメリットがあり、物件のその他条件や用途、住む方のライフスタイルなどで、ベストな判断は異なってくるのです。そこで今回は、マンションの低層階と高層階に関する検証・考察を特集します。


物件全体の階数について

マンションとひとくくりにしても、3~4階程度の低層マンションから、タワーマンションと呼ばれるような20階以上の階数をもつ高層マンションまでさまざまなタイプがあります。


低層マンションが立地するエリアは、多くが第一種低層住居専用地域などで、都市計画により高さ制限が設けられています。その場合、近隣に建つのは多くが一戸建て住宅となりますから、閑静で落ち着いた住まい環境を得やすいでしょう。


緊急災害時などでの避難経路の確保は、高層マンションに比べて行いやすく、高齢になっても住み続けやすい出入りの容易さがあるとも考えられます。一方で階数が少ないことから戸数も限定的で、スケールメリットはあまり得られず、共用施設が充実していなかったり、管理費が高めであったりするケースが多くなります。そして今回検証する低層と高層の違いも、さほど生じない特色があるといえます。


逆にタワーマンションなど高層マンションは、街の主要駅前に広がる商業地域や都市部など、活気と賑わいのある生活利便性も高いエリアに多くあります。低層マンションに比べてスケールメリットが大きく、充実した共用施設・サービスが特徴です。


地域のランドマーク的性質を有することも多いため、所有や居住によるステータスもあるでしょう。一方で低層階・高層階のそれぞれがもつメリット・デメリットは、低層マンションより顕著であり、購入時の判断が大きく後に影響することともなり得ます。よって、低層マンション物件以上に、あらかじめよく検討する必要があると考えられます。


まずはこの点を踏まえ、低層階と高層階のメリットとデメリットを具体的に考えていきましょう。


低層階のメリットとデメリット

まず低層階のメリットとして、一般に同じ間取りと広さ、設備を有していても、高層階に比べ価格を安く抑えられる点があります。また1階やそれより下には駐車場やエントランスしかないといった場合、下への音を気にせず生活できるメリットもあります。


マンションにおける騒音の問題は大きなポイントで、他の居住者とのトラブルを避ける観点から、大いに重視すべき点です。小さなお子さんがいるファミリー世帯などでは、下の階からのクレームを心配せず、比較的自由に暮らせるメリットは大きいでしょう。


また戸建住宅でも感じられるように、上階ほど直接日差しを受けるため、夏の暑さが厳しい環境となり、低層階の方が涼しいという現象が起きます。災害発生時など、緊急に避難が必要な場合、低層階の方が階段でも脱出が容易です。


バリアフリー化の対応状況にもよりますが、年齢を重ねて身体の自由が制限されてきたり、障害があったりする場合、高層階より低層階の方が、日々の出入りがスムーズで暮らしやすいこともあります。ベビーカーのあるファミリー層も、やはり移動がしやすいです。


このほか、物件によって1階にのみ専用庭が付いていることもあります。その場合、価格はやや上昇しますが、より戸建住宅のような独立性の高い暮らし、自由に使えるスペースをもったゆとりのある暮らしを実現できるメリットが得られるでしょう。


逆にデメリットとなるのは、外部からの視線が気になりやすいこと、道路に面していれば車両の通行音や歩行者の話し声が気になることが、まずあります。うまく近隣との見守り環境が築かれていれば軽減されますが、外から侵入しやすいため防犯性が落ちる点もデメリットです。こうしたセキュリティ性とプライバシーの確保に関する点は、どうしても高層階より低層階の方がマイナスになりがちといえます。


また、地面に近く上部が埋まっている空間となるため、湿気が高くこもりやすい傾向があります。低層階の方が、より結露やカビの発生に注意しなければなりません。


物件の立地条件で大きく左右されますが、建物の密集した地域にある場合、とくに日当たりが悪くなりがちです。通風性も落ちるケースが多いですから、より湿度対策が必要となる可能性があります。


高層階のメリットとデメリット

次は高層階のメリットを考えます。高層階の場合、やはり優れた眺望が楽しめ、特有の解放感が得られる点がまず挙げられるでしょう。美しい夜景や季節によって変化する自然、中には花火などのイベント時に自宅が絶好のビュースポットとなる物件もあります。


また、上の階になるほど周囲に建物が少なく、遮るものがないため、日当たりがよく風通しもよい住環境が確保されやすくなります。外部からの視線も気になりにくく、高いプライバシー性を保てるメリットもあります。最上階で屋上から侵入される例もありますが、一般に低層階よりは高層階の方が、防犯面でやや優れているケースが多いとも考えられます。


加えて高層階は市場人気が高いことから、資産価値が低下しにくく、購入した場合に資産性の面でメリットがあるといえます。売却を決めた際も、低層階に比べ短期間かつ高額で売却できる可能性が高いでしょう。


ほかに、こうした資産価値の高さが保てる一方で、マンションの評価額は土地の所有分と住戸面積から算定され、低層階でも高層階でも、その他の条件が同じであれば同じ評価額になることから、相続税対策でより高い節税効果を発揮させられるメリットもあります。


人気の高層階ですが、もちろんデメリットもあります。まず日当たりのよさと上を遮るものがない、またはほぼないことから、冷房が効きにくく、夏場の暑さが厳しい点がデメリットとなります。最上階では、屋上からの熱が伝わりやすいでしょう。午後からの強い西日が入る場合、さらに室内に熱がこもり、夜になっても温度が低下しにくいケースがあります。遮熱性能の高い窓などの採用で対策がとられている場合もありますが、注意が必要です。


また、外出・帰宅時にエレベーターを使用することとなりますが、その待ち時間が長く、通勤・通学で混雑する時間帯などは、かなりここで時間をとられてしまう可能性があります。戸数に対するエレベーターの台数が少ないと、とくに待ち時間の長さが深刻となります。


緊急災害時の避難で、階段を用いることになると、かなり苦労するのも高層階のデメリットです。移動に時間がかかりやすい、また手伝いを必要とする高齢者や障害がある人、子どものいる世帯は、とくにこうしたいざというときの移動手段で、難を抱えやすいと考えられます。


また、揺れることで倒壊を防ぐ仕組みであるなど、構造にもよりますが、高層階ほど地震や強風による揺れを感じやすく、家具の転倒や物の落下に注意が必要となるケースもあります。


ほかに、低層階の逆で価格が高めに設定されていることもデメリットといえるかもしれません。また、交通量の多い道路が近い場合など、低層階より騒音が気になることもあります。直接の生活音や通行に伴う音は届かない一方、周囲に広がった多くの音を拾ってしまうため、想像以上にうるさかったというケースはしばしばですので、留意しましょう。


物件ごとに丁寧な確認を!

いかがでしたか。それぞれ低層階、高層階の特徴をメリット・デメリットで検討してきましたが、いずれも一般論であり、個々の物件によって状況はかなり異なります。防犯面に関しても、高層階へ屋上から雨樋をつたって侵入するといったケースがありますから、一概にどこが安全と断言することはできません。


今回、挙げたメリット・デメリットを参考に、周辺環境とあわせて考え、設備面の工夫などで気になるデメリットがうまく補われている物件を評価していくとよいでしょう。居住用であれば、自分や家族のライフスタイルにあっているかどうかも非常に重要です。総合的にチェックし、最良の選択を目指してください。


(画像は写真素材 足成より)


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