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不動産投資

2018.05.30

満室の窓口

物件の一括借上が行われるサブリース メリットやデメリットは?

物件運営のネックを、サブリースで解消

都市部において土地を有効に活用するためには、マンションなど、規模の大きな賃貸物件の所有が考えられますが、賃貸物件の規模が大きくなるほど、運営に手間がかかるだけではなく、トラブル対応にも追われやすくなります。


しかし、賃貸物件の運営を、物件の運営ノウハウを持っている会社に任せることができれば、賃貸運営における気苦労から解放されることになります。ここでは、賃貸物件を一括して借り上げる「サブリース」についてみていくことにしましょう


サブリースとは?

サブリースとは、元々は「又貸し」することを意味しますが、不動産業界においては、マンションなど、一つの物件を一括して借り上げることを意味しています。


賃貸物件のオーナーが、直接賃借人に物件を賃貸すれば、賃貸契約上においてはシンプルな仕組みと言えます。


しかし、賃貸物件のオーナーが物件を運営するノウハウを持っていないケースや、オーナーが物件の運営ノウハウを持っていたとしても、物件の規模が大き過ぎて管理に手が回らないケースも十分に考えられます。


そのような場合は、物件を運営するノウハウを持つ会社に、物件の運営を依頼することで、円滑な物件運営が行われます。


このように、不動産会社などが一括して物件を借り上げ、物件のオーナーに代わって、物件の運営、管理を行うことがサブリースとなります。


サブリースのメリットは?

サブリースのメリットは、物件の運営管理はサブリース会社が行うため、オーナーは管理が不要である点です。


また、物件に空き室が発生している場合であっても、サブリース会社から一定の賃料収入が得られる点もメリットとなります。


オーナー自身が物件を運営している場合は、物件に空き室が発生した場合、賃料収入は減少してしまいますが、サブリース会社に管理を任せていれば、賃料は保証され、毎月安定した賃料収入が得られます。


さらに、賃貸物件の運営においては、賃貸人からの苦情、家賃の未収など、さまざまなトラブルが発生してオーナーを悩ませますが、物件がサブリースされていれば、これらのトラブルは、サブリース会社が対応することになるため、オーナーは賃貸物件の運営で発生するトラブルに対応する必要がないのです。


サブリースのデメリットは?

次に、サブリースのデメリットについてみていくことにしましょう。


サブリースは、毎月の賃料が保証されることがメリットですが、長期的に見た場合、賃料は減少傾向となる点がデメリットです。


サブリースの契約を行う場合には、長期間の一括借り上げをうたっている場合がありますが、物件の経年劣化などを考えると、長期間にわたって同じ賃料収入が得られるとは限らないのが自然と言えるでしょう。


また、サブリース契約においては、サブリース会社の方がオーナーよりも強い立場となるため、オーナーが賃料の維持を要求した場合や、サブリース会社が指示したメンテナンスをオーナーが実施していない場合は、サブリース会社から契約を解除されてしまうことがあります。


その理由としては、法律的に見た場合、賃貸においては、貸している側よりも借りている側の方が立場的に強いためです。


サブリースにおいては、物件を借りているのはサブリース会社であることから、立場的には物件のオーナーよりもサブリース会社が優位になるのです。


そのほかのデメリットとしては、サブリース会社が倒産してしまうことです。万が一、サブリース会社が倒産すれば、多くの場合は、物件をオーナーが運営しなければならないのです。


他のサブリース会社を探そうとしても、すぐに見つけることは難しい状況と言えます。


物件のサブリースを検討している方は、サブリースのメリット、デメリットを踏まえたうえで、サブリースを行うかどうかを決めることが大切です。


(画像は写真ACより)

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