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不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

【pickupニュース】2016年の既存住宅流通量、速報値で5年連続増加

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。

今回ピックアップするニュースはこちら!


不動産流通経営協会が推計速報値を発表

一般社団法人不動産流通経営協会(FRK)はこのほど、2016年の既存住宅流通量推計値(速報)の公開を行いました。全国ベースの既存住宅流通量推計と流通比率の算出が、都道府県別で、また東京都については区ごと、首都圏は主要16エリア、横浜市区別、関西圏の22エリア、中京圏の14エリアで、それぞれ実施されています。


算出にあたっては、法人・個人を問わず、売買による所有権移転が行われた所有権移転登記個数を、総務省の住宅・土地統計調査をもとに「住宅ストック戸数」として推計、また固定資産の価格などに関する概要調書から算定した「非住宅ストック棟数」を按分する際に用いるなどしています。なお、2016年度の推計値では、まだ「非住宅ストック棟数」の概要数値が未公表の段階であることから、取得可能な2015年の数値を用いた推計がなされました。


・住宅流通量(全国)

新設住宅着工総数:967,237戸(前年比+57,938戸)

所有権移転個数:650,485個

既存住宅流通推計量:578,932件(前年比+24,651件)

既存住宅流通比率:37.4%(前年比-0.5ポイント)


2016年の既存住宅流通量は、578,932件と推計され、前年よりも約25,000件増加しました。2011年から5年連続の上昇となっています。既存住宅流通比率は前年よりもやや低下し、37.4%となりましたが、これは新設住宅の着工総数が前年よりも約6.4%増加したことなどが影響しているとみられます。


2011年時から比較すると、2016年の流通量は27.4%もの増加になっており、流通比率も2.1ポイント上昇していることから、既存住宅の流通促進は、徐々に進んできているとみることもできるでしょう。


・都道府県別の状況

【流通推計量】

1位 東京都:135,000件

2位 大阪府:59,000件

3位 神奈川県:56,000件


【流通比率】

1位 京都府:50.4%

2位 東京都:47.6%

3位 兵庫県:45.9%


都道府県別に既存住宅の流通量をみると、最も多いのは新設住宅着工も最も多い東京都で、2位には大阪府、3位に神奈川県がランクインしています。大阪府と神奈川県は、新設住宅着工の総数では2位と3位が逆転しており、大阪府の方が流通比率が高い傾向となっていました。流通比率が最も高かったのは京都府の50.4%で、唯一50%を上回っています。以下、東京都、兵庫県、大阪府と続きました。


東京23区の既存住宅流通も増加、台東区は中でも大きな伸びに

・東京23区の住宅流通

新設住宅着工総数:115,926戸(前年比+8,402戸)

既存住宅流通推計量:113,825件(前年比+3,906件)

既存住宅流通比率:49.5%(前年比-1.0ポイント)


東京23区の既存住宅流通量は、2016年で113,825件と前年より増加、2011年からおよそ緩やかな増加基調となっています。既存住宅流通比率は、50を上回った前年からは下げましたが、新設の着工数も増加しているため、流通は徐々に活発化していると考えられます。


・区別の状況

【流通量】

1位 渋谷区、目黒区:10,500件

2位 墨田区、江東区:9,430件

3位 千代田区、中央区、文京区:9,330件


【流通比率】

1位 港区:62.6%

2位 渋谷区、目黒区:61.9%

3位 豊島区:61.5%


【前年比増減率】

1位 台東区:63.8%

2位 千代田区、中央区、文京区:24.2%

3位 杉並区:23.8%

4位 練馬区:10.7%

5位 品川区:7.3%


区別にみた既存住宅の流通量では、渋谷区、目黒区エリアが最多で、次いで墨田区、江東区エリア、3位は千代田区、中央区、文京区エリアとなりました。4位には世田谷区が入っており、単独の区では同区がトップです。


流通比率でみると、港区がかなり高い値の62.6%で1位に。以下、渋谷区、目黒区エリア、豊島区と続きました。3位まではいずれも60%超えになっています。既存住宅流通量の前年比増減率では、台東区が63.8%と群を抜いて高くなっていました。ただし台東区は新設住宅着工総数の前年比増減率でも116.7%を記録してトップになっており、住宅全体の流通量が増加していることがうかがわれます。


なお直近6年間の推移では、千代田区、中央区、文京区エリア、世田谷区、大田区では増加傾向が維持されており、墨田区、江東区エリアや渋谷区、目黒区エリアは増減を繰り返しながら推移していました。


ピックアップニュースは以上になります。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!


(画像は不動産流通経営協会「FRK既存住宅流通量の地域別推計」公開資料より)



▼外部リンク


一般社団法人不動産流通経営協会 「FRK既存住宅流通量の地域別推計」公開資料

https://www.frk.or.jp/


一般社団法人不動産流通経営協会 資料提供ページ

https://www.frk.or.jp/suggestion/chousakenkyu.html

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