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不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

【pickupニュース】2017年度上期の不動産売買取引額は約2割増に

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。

今回ピックアップするニュースはこちら!


都市未来総合研究所が最新レポートを公開

みずほフィナンシャルグループの不動産専門シンクタンクである株式会社都市未来総合研究所は7日、2017年12月号となる最新の「不動産トピックス」レポートを公開しました。今年度上期の不動産売買取引額に関する報告などが行われています。


・2017年度上期不動産売買取引

取引総額:1兆8,213億円(前年同期比+18.5%)

金融機関の貸出態度判断DI:約20ポイント(前期比横ばい)


・好調要因

資金調達環境の良好さ

外資系法人による大型物件取得


2017年度上期に公表された上場企業およびJ-REITなどによる国内不動産の売買取引額は、総額で1兆8,213億円となり、2半期連続で前年同期比2桁増の伸びを記録するものとなりました。金融機関の貸出態度判断DIが高い値にあるように、資金調達環境が引き続き良好で、投資家の不動産取得意欲も強くなっています。


一方で、投資利回りの低下と投資適格物件の流通量が少ない状況も続きました。主な好調要因としては、中国の安邦保険集団による住宅ポートフォリオ取得など、外資系法人による大型物件の取得があります。ちなみにこの住宅ポートフォリオ取引は2,600億円で、取引総額全体の14.3%を占めています。


・買主セクター別分析

J-REIT取得額:4,453億円(前年同期比-40.2%)

外資系法人:6,572億円


買主セクター別でみると、J-REITは、利回りの低下など物件取得の困難さや、投資口価格の低下で公募増資による物件取得が難しかったことなどが影響し、前年同期比で40.2%も減少する大幅マイナスとなっていました。


一方で外資系法人は前年同期に比べ3.3倍となる6,572億円を記録、取得額全体に占める割合では、過去最高の37.5%になりました。2001年度のJ-REIT市場発足以来、J-REITによる取得額を初めて上回る結果となっています。


外資系法人の取引が増加している背景には、先の中国・安邦保険集団による住宅ポートフォリオ取得など大型取引が目立ったことや、円安ドル高の為替水準、イールドスプレッドが他国と比べ相対的に高くなっていることなどがあるようです。


新規参入や規模拡大を進める外資系法人ですが、足元では中国当局による資本流出規制強化もいわれており、今後もこの動きが継続するかどうかは不透明な状況とされました。


・売主セクター別分析

外資系法人が急増でトップ、6,454億円

SPC・私募REIT等は低水準


【外資系法人の売却額に占める国別割合】

米国:77%

シンガポール:12%

UAE:6%

香港5%


【外資系法人の売却額に占める業種別割合】

米国投資会社:65%

米国不動産関連:12%

シンガポール不動産関連:8%

シンガポールREIT:4%

UAE・SWF:6%

香港投資会社:5%


売主セクターでは、外資系法人が過去2番目に多い6,454億円で、主要セクターでトップとなっています。とくにそのうち8割弱を米国が占めており、米国投資会社の売却が目立ちます。J-REITや公共法人による売却は堅調で、投資方針に合わなくなった物件や経年劣化・稼働率低下による収益性悪化物件を売却する事例が多くみられました。公共法人では、国家公務員宿舎跡地など、東京圏にある大型物件を売却する向きも強まっています。


東京23区は減少基調、大阪圏は上昇

・用途別分析

住宅:4,277億円

ホテル:2,284億円

オフィスビル:4,700億円


2017年度上期の売買取引額を用途別で分析すると、住宅とホテルが前年同期を上回る一方で、オフィスビルや商業施設、物流施設は前年同期比3.1%~5.9%の減少とマイナス傾向になりました。住宅取引額は、日本GEによる大型売却があった2014年下期に次ぐ過去2番目の大きさとなっています。


ホテルは2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて増加が見込まれる訪日外国人観光客の宿泊ニーズを見込んだ投資が引き続き活発で、既存J-REITがスポンサーやスポンサー計SPCから物件取得を行うケースが多くなっています。オフィスビルは利回りの低下傾向から、都心3区を中心に売買が低調となり、前年同期比5.9%のマイナスになりました。


・圏域別分析

東京23区を除く東京圏と大阪圏が2半期連続増

その他地域は減少

都心3区物件が2014年度下期から減少傾向


圏域別に取引額をみると、東京23区を除く東京圏と大阪圏が2半期連続で前年同期を上回る活発さとなった一方、その他の地域は減少し、マイナス基調となりました。不動産売買取引額の多くを占めてきた都心3区では、物件の利回り低下と品薄でマイナスが続いており、2014年度下期をピークに減少してきています。


逆に東京23区以外の東京圏では、物流施設や住宅建設用地などの土地取引に加え、外資系ブランドのホテルや国道16号線沿いの大型物流施設の取引増などが寄与し、前年同期比2.3倍と大幅な増加を記録しました。


大阪圏は、大阪市湾岸部や高槻市、茨木市などの内陸部における大型物流施設の取引が好調で、前年同期比14.8%の増加になっています。


ピックアップニュースは以上になります。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!


(画像は都市未来総合研究所「不動産トピックス」公開資料より)



▼外部リンク


株式会社都市未来総合研究所 「不動産トピックス」2017年12月号 公開資料

http://www.tmri.co.jp/report_topics/pdf/1712.pdf

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