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不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

【pickupニュース】不動産の景気DIはさらに改善、TDB景気動向調査

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。

今回ピックアップするニュースはこちら!


帝国データバンクが最新の景気動向調査結果を公開

株式会社帝国データバンクは6日、2017年10月分の「TDB景気動向調査(全国)」のデータ資料公開を開始しました。今回の調査対象企業は23,235社で、実施時期は2017年10月18日~31日、インターネット調査で行い、10,214社から有効回答を得ました。


景気動向指数として用いられる「景気DI」は、企業による7段階の判断に、それぞれ一定の点数を設定し、各回答分の構成比に乗じて算出、50を判断の分かれ目として、それより上ならば「良い」、下ならば「悪い」とみることができるものになっています。


・全国の景気DI動向

2017年10月:49.1(前月比+0.7ポイント)

3カ月後予想:49.9

半年後予想:51.2

1年後予想:51.5


2017年10月の景気DIは、ここ10年では2014年3月のピーク時における51.0に次いで高い49.1となりました。5カ月連続の改善となっています。好調な輸出や建設投資が旺盛なことなどがプラスに働き、回復を続けています。また「製造」業が9カ月連続で改善、過去最高を更新するなど、こちらも全体の回復傾向を押し上げるものになっていました。


今後については、人手不足の深刻化やコンプライアンス問題、地政学的リスクの高まりなど、昨今の諸問題に伴う影響が警戒ポイントとなるものの、外需主導の中、内需の持ち直しも加わり、堅調に回復していく見通しとされています。


建設・不動産とも前月比プラスで50超えに

・業界別より不動産関連の景気DI動向

建設:52.7(前月比+1.0ポイント、前年同月比+4.1ポイント)

不動産:50.9(前月比+1.0ポイント、前年同月比+4.7ポイント)


業界別の景気DIでは、8業界が改善しましたが、「建設」、「不動産」ともこの中に含まれ、前月に続いてさらに改善を記録、いずれも50を超える指数値になりました。


「不動産」では、貸事務所が業績拡大や人材採用へのプラス効果を見込んだ企業の移転ニーズで賃料相場の下支えが発生、堅調な推移となったほか、近畿エリアなどで訪日外国人客の増加をうけた店舗ニーズが高まり好調となりました。好立地や高齢者向けマンションなどを扱う貸家の景況感も改善したほか、総選挙の与党勝利で金融政策の継続が見込まれたこと、株価上昇による資産効果への期待なども、業界のプラス要因になっています。


エリア別では、「九州」で災害復興関連の動きが継続していることに加え、住宅投資ニーズが高まっており、建設・不動産とも大幅な改善がみられました。


・現在の景況感

【建設】

生産工場などの設備投資が堅調、新築でなくとも改修案件で引き合いが多い(一般管工事)

手すき時間が少なく、値引き交渉も少ない(電気配線工事)

京都市内でホテル・マンション建設が依然好調(建築工事)

全般的に良いが天候不順で利益の押し下げや未着手案件が発生(建築工事・防水工事)


【不動産】

運営不動産の稼働率が良好(貸家)

空室率が低い(貸事務所)

不動産取引オファーは多いが供給可能な土地が不足、投資物件も需要が勝り売り控えが発生(不動産代理・仲介)

建築費の高騰、供給過多(建物売買)


現在の景況感として寄せられた声をみると、建設では、全体として受注が多く、好調さを実感したものとなっています。ただし雨や低温といった天候不順が続いたことから、養生費がかさんだり、案件がこなせなかったりといった報告もみられました。


不動産でも、多くの業者において堅調な回復傾向が感じられています。その一方、供給土地不足の声と、建築費高騰などに伴う価格面の問題から供給過多が生じているという声の両方がみられ、投資物件では売り控えもみられるなど、引き締まった需給とニーズに合わない建物物件の増加が一部懸念される結果になっていました。


・先行き見通し

【建設】

九州の震災復興があと2年は続く見込み(一般土木建築工事)

現在建築中物件が2018年頃に内装工事へ及ぶことを期待(床工事)

公共性の高い工事案件の増加で改善(機械器具設置工事)

東京五輪までは需要増加が続く(一般土木建築工事)

大きな工事に労働者がとられ労働力不足が顕著になる(土木工事)

東北復興工事がほぼ終了し2018年には減少に向かう(内装工事)


【不動産】

東京五輪や消費税率引き上げまではやや良い(建物売買)

衆議院選挙の自民圧勝で市場に安心感(貸事務所)

金融機関の不動産融資に対する総量規制で住宅ローン向け貸付の環境悪化が不安(土地売買)


今後の先行き見通しでは、建設関連で、九州は震災復興にかかる工事が続くものの、東北ではほぼ終了、減少に向かうのではないかとの声がそれぞれであがっています。東京五輪など大きな案件、公共の案件が増加している一方、それらに人材が多く投入されることで、さらに人手が不足することを懸念する声もありました。


不動産では、東京五輪や消費税増税までは堅調な推移が続く見通しとする声や、総選挙の結果によるプラスを予想する声がある一方、融資環境の悪化を不安視する向きもみられました。


ピックアップニュースは以上になります。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!


(画像はプレスリリースより)



▼外部リンク


株式会社帝国データバンク 「TDB景気動向調査(全国)」2017年10月分 プレスリリース資料

https://www.tdb.co.jp/

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