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不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

平成27年施行の税制改正 相続税に関する変更点は?

税制改正で、相続税の納税額はどう変わった?

平成27年1月1日より、改正された相続税が施行されました。税制の改正により、相続税の支払額は増加するのでしょうか、それとも、減少するのでしょうか。

相続税は、納税額が多額となる傾向にあることから、税制改正の内容が気になるところです。税制改正の内容について具体的に見ていくことにしましょう。

基礎控除額の引き下げ

平成25年度の税制改正によって、平成27年1月1日より、改正された税制が施行されています。

相続税の改正点は、基礎控除額の引き下げ相続税率の変更税額控除の変更小規模宅地等の特例の4点です。

相続税の基礎控除額は、改正前は5000万円に(法定相続人の数×1000万円)を加えた額でしたが、改正後は、3000万円に(法定相続人の数×600万円)を加えた額に引き下げられました。

法定相続人が2人の場合、改正前の基礎控除額は7000万円でしたが、改正後の基礎控除額は4200万円となります。つまり、基礎控除額が減少となる分、遺産に課税される額は増加するため、改正前と比較すると、改正後に納税する相続税は増加することになります。

相続税率の変更

また、税制改正で相続税の税率が一部変更になっています。

改正前は、法定相続人が取得する金額が、1億円を超え3億円以下の場合は税率40%、3億円を超える場合は税率50%でしたが、改正後は、金額区分が細かく分けられ、それに応じて税率も変更となっています。

改正後は、1億円を超え2億円以下の場合は税率40%、2億円を超え3億円以下の場合は税率45%、3億円を超え6億円以下の場合は税率50%、6億円を超える場合は税率55%となりました。

税制改正後は、法定相続人の取得額が増加するほど、相続税の納税額は増加する傾向にあります。

税額控除の変更

税制変更により、相続税の納税額は増加の傾向が見られますが、全てのケースにおいて相続税が増加するとは限らず、中には減少するケースも見られます。

相続税額が減少となるのは、未成年者と障害者が相続した場合です。

未成年者の控除額は、改正前は、20歳から現在の年齢を差し引いた数に6万円をかけた額でしたが、改正後は、20歳と現在の年齢差に10万円をかけた額になりました。

また、障害者の控除額は、改正前は、85歳から現在の年齢を差し引いた数に6万円をかけた額でしたが、改正後は、85歳と現在の年齢差に10万円をかけた額となりました。

なお、特別障害者は、85歳と現在の年齢差にかける金額は、改正前は12万円でしたが、改正後は20万円に変更となりました。

未成年者と障害者に対しては、相続税額の控除額を増やすことで、相続税の納税額を減少させています。

小規模宅地等の特例について

そのほか、税制改正においては、小規模宅地等の特例も変更となっています。

小規模宅地等の特例とは、居住用、または事業用の宅地を相続する場合、小規模な宅地に限り、相続税の課税額が減額となる仕組みのことです。

小規模宅地等の特例について一例をあげると、改正前は、居住用の宅地の場合、240m2以内が減額対象となっていましたが、改正後は、330m2以内までが減額対象となりました。いずれの場合も、減額割合は最大で80%となります。

そのため、小規模宅地等の特例に該当すれば、相続税の課税額を大幅に引き下げることが可能となります。

そのほかにも、小規模宅地等の特例に該当する条件はさまざまとなりますので、詳細は国税庁ホームページ、「小規模宅地等の特例」を参照してください。

参照元:国税庁ホームページ 小規模宅地等の特例
https://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4124.htm

(画像は写真ACより)

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