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不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

こんな方法でも控除できるの?相続税を控除するさまざまな方法

配偶者控除以外にも、控除する方法はいろいろ

相続税を控除する方法としては、基礎控除以外では、法定相続分もしくは1億6000万円まで控除される配偶者控除が広く知られていますが、そのほかにも、さまざまな方法で相続税を控除することができます。


相続税は高額となる場合があることから、相続税を控除する方法を理解しておくと、大きく節税することができます。相続税を控除するさまざまな方法について見ていくことにしましょう。


贈与税額控除

相続税を控除する方法として、贈与税額控除があります。


贈与税額控除とは、相続を開始した時点からさかのぼって3年前までの間に贈与を受け、その贈与額が相続税の課税額に加算された場合、贈与税額が控除されるものです。


相続開始の時点から起算して、過去3年間に受け取った分の贈与額に対する贈与税をすでに支払った場合、相続時に贈与額が課税された相続税を支払ってしまうと、税金の二重払いとなってしまいます。


そのような状況を防ぐために、贈与税額が控除される仕組みがあるのです。


相次相続控除

そのほかの相続控除として、相次相続控除があります。相次相続控除について理解する前に、相次相続について理解しておきましょう。


相次相続とは、短期間に相続が連続して発生している状況のことです。例えば、3年前に祖父が亡くなり、祖父の財産を父が相続したとします。その後、今年になって父が亡くなり、父の財産をあなたが相続したとします。


この場合、相続が比較的短期間で連続しており、あなたの家庭では、相続税をたくさん支払っていることになります。そのような状況を防ぐために、相次相続控除が行われます。


相次相続控除においては、今回の相続と前回の相続の間隔が10年以内である場合が対象となります。


相次相続控除の詳しい計算式は割愛しますが、控除の仕組みを大まかに説明すると、今回と前回の相続の間隔が短い場合、相続税の控除額は大きくなりますが、相続の間隔が長くなるに連れて、徐々に相続税の控除額は小さくなります。


相次相続控除の計算式については、国税庁のホームページを参照してください。


参照元:国税庁ホームページ 相次相続控除

https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/4168.htm


その他の控除について

上記以外に相続税を控除する方法としては、相続者が未成年者の場合に控除される未成年者控除、相続者が障害者の場合に控除される障害者控除、海外で支払った税額分が控除される外国税額控除があります。


未成年者控除と障害者控除は、収入の少ない未成年者や障害者が、今後の生活に支障をきたすことのないように設けられている制度です。


未成年者控除は、20歳から現在の年齢を差し引き、10万円をかけた額が控除されます。相続人が16歳である場合、控除額は(20-16)×10万円で、40万円となります。


障害者控除は、85歳から現在の年齢を差し引き、10万円をかけた額が控除されます。相続人が35歳である場合、控除額は(85-35)×10万円で、500万円となります。なお、特別障害者の場合は20万円をかけます。


また、外国税額控除は、海外と日本で相続税の二重払いを防ぐために設けられている制度です。


このように、さまざまな方法で相続税を控除することが可能です。上記の条件に当てはまる方は、相続税を控除して、賢く節税しましょう。


(画像は写真ACより)

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