お問い合わせ
このエントリーをはてなブックマークに追加

不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

【pickupニュース】次世代住宅関連設備機器市場、16年度は7,191億円規模に

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。

今回ピックアップするニュースはこちら!


矢野経済研究所が次世代住宅関連主要設備機器市場を調査、太陽光発電システムが厳しい状況

株式会社矢野経済研究所は18日、スマートハウス、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)といった国内の次世代住宅に関連する主要設備機器の市場調査を実施、その結果をとりまとめて公開しました。


機器メーカーやハウスメーカー、関連業界団体などを調査対象として、2017年5月~7月に実施、矢野経済研究所専門研究員による対象者への直接面談と文献調査によって得られた結果からまとめられています。なお、この調査における「次世代住宅関連主要設備機器」は、制御系機器のHEMS、スマートメーター、創エネ系機器の太陽光発電システム、燃料電池システム、ガスエンジンコージェネレーションシステム、蓄エネ系機器の家庭用蓄電システム、V2Hをあわせた7機器と定義されています。


・次世代住宅関連主要設備機器(7品目)の市場規模

2015年度:8,198億5,000万円

2016年度:7,191億4,000万円

2017年度(見込):6,427億9,000万円

2018年度(予測):6,048億4,000万円

2019年度(予測):5,166億1,000万円

2020年度(予測):5,074億2,000万円


末端販売額ベースでみた市場規模は、2016年度で7,191億4,000万円となり、前年度比12.3%の減少となりました。政府によるエネルギーの効率的利用を実現するスマートハウスや、エネルギー消費量を正味ゼロとするZEHの普及促進策などから、ハウスメーカーも積極的にこれらの仕様を備えた住宅商品を上市しており、設備機器のニーズにおける高まりもみられていますが、一方で市場の大半を占める太陽光発電システムが縮小しており、これが全体のマイナス要因になっています。


市場牽引役を担っていた太陽光発電システムは、補助金終了の2014年度以降、減少傾向となっており、さらに固定価格買取制度(FIT)の買取価格下落も進んでいることから、売電による経済的メリットが減少、太陽光発電システムの市況は、今後も厳しいと予想されるため、2020年度には2016年度と比べ、29.4%の縮小になると予測されました。


今後の鍵はHEMS活用のヘルスケア分野か

こうした厳しい予測の中、2017年度以降の市場拡大に向けては、ZEHの普及と余剰電力の蓄電がポイントになるとみられています。政府は、2020年度までにZEHが占める割合を50%以上とすることを目標にした事業者を「ZEHビルダー」と認定しており、この「ZEHビルダー」は公募開始から6カ月で3,600社が登録され、2017年8月現在では6,070社にまで増加してきています。


余剰電力については、売電の魅力が薄れる中、蓄電や自家消費を進める動きが進行しており、家庭用蓄電システムの今後が注目されます。


・次世代住宅関連主要設備機器(5品目)の市場規模

2015年度:1,325億5,000万円

2016年度:1,253億4,000万円

2017年度(見込):1,360億9,000万円

2018年度(予測):1,481億4,000万円

2019年度(予測):1,590億1,000万円

2020年度(予測):1,784億2,000万円


7品目から太陽光発電システムとスマートメーターを除いた5品目とした場合、2016年度は前年度比5.4%の減少となったものの、今後は市場規模が拡大していくとみられ、2020年度には2016年度比42.3%増の1,784億2,000万円が予想されました。


市場拡大における今後の課題としては、まず機器コストの低減が不可欠となり、経済力に余裕のある層だけでなく、幅広い世帯が導入可能となるかどうかが問われています。


またエネルギー利用の見える化や省エネだけでなく、HEMSを活用した新たな付加価値を提供し、一般生活者への強い動機づけにつなげられるかもポイントとされました。具体的には、暮らしの安全・安心や健康・福祉などヘルスケア分野を中心とするさまざまなサービスの実現が注目されており、そのほかにも住宅・設備機器メンテナンスや、多様な異業種企業とのデータ連携による生活サービスへのメリット還元などが期待されています。


ピックアップニュースは以上になります。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!


(画像はプレスリリースより)



▼外部リンク


株式会社矢野経済研究所 プレスリリース

https://www.yano.co.jp/press/pdf/1723.pdf

関連記事

  • 不動産投資

    入居が決まらない理由は「メンテナンス」にある?|不動産投資

    あなたの物件がなぜ選ばれないのか、その秘密を解き明かします。共用部のメンテナンス不足が与える影響、改善策から差別化戦略まで、魅力的な物件へと生まれ変わる方法を紹介します。

    2024.02.29
  • 不動産投資

    不動産管理会社のプロが教える価値を上げるメンテナンスとは?|不動産投資

    不動産価値を高める秘訣とは?国交省の調査から見えた、長期修繕計画の重要性とオーナーの現状を解明。賃貸経営を成功に導くプロのメンテナンス術を解説いたします。

    2024.02.19
  • 不動産投資

    【不動産投資】物件価値を上げるためのメンテナンスで必要な項目を解説

    物件メンテナンスは賃貸経営の成功に不可欠で、物件の不具合における迅速な対応が入居者の退去を防ぎます。適切なメンテナンスは物件価値を高め、質の良い入居者を引きつけ、安定した経営を実現します。

    2024.02.15
  • 不動産投資

    省エネ基準適合住宅(マンション)と不動産経営との関係は?

    2025年から賃貸住宅を含むすべての新築建築物に省エネ基準適合への義務化が始まります。省エネ基準適合により、マンションの不動産経営はどうなっていくのでしょうか。

    2023.12.05