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不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

【日本一わかりやすい不動産投資】第14回、青色申告のメリットとデメリット

【所得税の確定申告】

税金には所得税・消費税・固定資産税等さまざまな種類がありますが、私たちにはこれらを納付する義務があります。 この中で、所得税の確定申告については毎年1月1日から12月31日までに得たすべての所得を計算し、申告・納税しなければなりません。 この手続きのことを確定申告といいます。確定申告では1年間に得た所得を計算し、納税額を確定させますが、あらかじめ源泉徴収という形で税金を徴収されている場合や、予定納税という形で税金を前払いしている場合もあります。税務署に所得と納税額を申し出る確定申告には、経費をおおまかに計算するだけで、申告ができる方法「白色申告」と、原則として複式簿記方式により毎日の取引を帳簿へ記録し、それに基づいて所得を申告する方法「青色申告」があります。青色申告は、税務署に申請書類を提出し、承認を受けることが条件となりますが、白色申告に比べメリットがあります。青色申告をするには事業的規模であるという条件が必要です。事業的規模になっていれば、経費もかかるということで、決まった額を経費計上できるようになっているので活用したほうが得です。不動産で事業的規模というのは「5棟もしくは10室」という一定の形式基準が設けられています。駐車場なら50台以上が目安になります。

 

【青色申告のメリット】

青色申告には3つのメリットがあります。まず、青色申告を選択するだけで10万円が、青色申告を選択し損益計算書・貸借対照表を作成すれば最大65万円が経費計上できます。次に、今年の赤字を3年間繰り越して収入から差し引いたり、繰戻しができます。さらに、生計が同じ家族に対して、労働の対価として支払った給料を、妥当であれば金額の制限なく経費計上できます。事業的規模の不動産経営をされている方には大きなメリットになりますので、おすすめです。

 

【青色申告のデメリット】

青色申告では、損益計算書、貸借対照表を申告書に添付する条件を満たさなければなりません。また、65万円の控除を受ける場合には、必ず複式簿記で記帳する必要があります。白色申告や10万円の控除を受ける場合は単式簿記の記帳で認められますので、これに比べると手間がかかる点がデメリットとしてあげられます。それでも、手間をかけた以上のリターンがあると私は思います。現在白色申告を行っており、青色申告に切り替える場合は、管轄の税務署に、青色申告を行う年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。確定申告の締切と同様のタイミングなので、同時に提出すると良いでしょう。また、家族を専従者にする場合は、「青色申告専従者給与に関する届出」「給与支払事務所等の解説の届出」も同時に提出します。書式は国税庁のホームページからもダウンロードできますよ。この機会に、ぜひ確定申告を見なおしてみてはいかがでしょうか。



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