不動産投資
新築と中古どっちが有利?利回りから見る物件選びのポイント
不動産投資において「新築」と「中古」、どちらを選ぶべきかは多くのオーナーにとって大きな悩みとなります。本記事では、両者の利回りの違いに焦点を当てて、初心者オーナーにもわかりやすく物件選びのポイントを解説します。
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満室の窓口
表面利回りだけに着目すると、思わぬトラブルも
投資物件を選ぶ際には、物件価格に対する家賃収入の割合を示す「表面利回り」を参考にすることでしょう。
表面利回りが高ければ、物件に投じた額を早く回収できますが、表面利回りの高さだけに着目して物件を購入すると、思わぬトラブルに直面してしまうこともあり得ます。
表面利回りが高い物件が、「罠」となりかねない事例についてみていくことにしましょう。
物件のリフォームが必要
物件の利回りが高い理由としては、リフォームが必要な物件であることがあげられます。
築年数が経過した物件の場合、安く購入できるため、その分表面利回りが高くなる場合があります。しかし、築年数が経過した物件ほど、賃貸物件として貸し出すためには、多くの場合リフォームを行わなければなりません。
リフォーム費用は、リフォームを行う箇所もよりますが、数十万円、あるいは百万円単位の出費が生じることもあり得ます。
物件の購入価格だけでみると、表面利回りは高いかもしれませんが、物件の購入価格にリフォーム費用を加えると、実質的な利回りが低くなる可能性があることを、あらかじめ理解しておきましょう。
維持費がかかりやすい物件で、実質利回りが低い
また、物件の利回りが高い理由として、「維持費がかかる物件」ということも考えられます。
物件の維持にかかる費用の例としては、不動産会社に物件の管理を依頼する場合に支払う「管理費」や、給湯器やシステムキッチンなどの交換費用、固定資産税や火災保険料などがあげられます。
そのほか、マンションを所有している場合は、共用部分で使用する電気代なども含まれます。
これらの費用がかからなければ、確かに利回りは高くなりますが、物件を保有していると、維持費は必ずかかるものです。
特に、地価が高いエリアであれば、物件を安く手に入れられたとしても、固定資産税が高いために、実質利回りが低くなってしまうことも考えられます。
物件の利回りが高い場合は、「維持費がどれだけかかるか」という点も考慮しておきましょう。
「既存不適格物件」に注意!
そのほか、物件の利回りが高くなる理由として、安く購入できる「既存不適格物件」ということがあげられます。
既存不適格物件とは、建築した時点では法律に基づいて建てられた物件であるものの、その後の法律改正により、法律に適さなくなった物件のことです。
なお、物件が法律に適さない状態になったとしても、建築時に法律に基づいていれば、その物件はそのまま利用できます。
ただし、既存不適格物件を建て替える場合は、現在の法律に適した建物に建て替える必要があります。
しかし、既存不適格物件は、前面道路の幅が2mしかないなど、現在の法律では建てられない場所に建っているケースがあるのです。
さらに、建ぺい率や容積率がオーバーとなっている建物は、法律を満たすために建物を縮小しなければならない、ということになりかねません。いずれにせよ、「実質的に建て替えが不可能な物件」ということもあり得ます。
そのうえ、既存不適格物件は、売るに売れない物件にもなりかねませんので、建物が現状の法律を満たしているか、という点にも注意する必要があります。
そもそも、家賃設定が高すぎる
それ以外に、表面利回りが高くなる要因としては、そもそも家賃設定が高すぎる、ということも考えられます。
表面利回りとは、(年間の家賃収入÷物件の購入価格)という式で表せますが、表面利回りを高めるには、家賃収入を増やすか、物件を安く購入するかのいずれかとなります。
つまり、家賃収入を上げれば表面利回りは高くなりますが、周囲の相場を考えず、単に家賃だけを上げてしまうと、入居率が下がってしまい、実質的な利回りは低くなってしまうことが考えられます。
その場合、入居率を高めるためには、家賃を引き下げて対応することになりますが、家賃引き下げ後の利回りは、当初の表面利回りよりも下がることになります。物件を購入し、物件を賃貸とする場合は、周囲の相場を考慮して家賃を設定しましょう。
物件を購入する場合は、「利回り」という表面的なものにだけ着目するのではなく、物件の状況について事前にさまざまな情報を集め、適切な利回りであるかどうか、ということを判断する必要があります。
あらゆる面から物件の情報を確認して、物件を的確に見定める能力を身につけたいですね。
(画像はぱくたそより)
不動産投資
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