空室対策
【空室対策】入居者満足度を高め、長期入居を促進するテナントリテンション戦略
今回は、今注目の「入居者満足度の向上を通じて長期入居を実現する“テナントリテンション戦略」をご紹介します。
2025.04.10空室対策
2025.04.09
満室の窓口
「長期空室を減らしたい」そんな悩みを抱える賃貸オーナー様へ。
実は、5年間で“3ヶ月以上の長期空室”を劇的に解消した成功事例があります。
本記事では、実際の市場状況に即した空室改善の具体策や実践的ノウハウを大公開します!
ジェクト株式会社は、2025年2月時点で、管理戸数は4,400戸、入居率は99.2%を維持。
さらに、3ヶ月以上の長期空室は全体の0.22%以下と、非常に高い稼働率を誇っています。
この成果の原点は、「働き方改革」にありました。
約5年前、ジェクト株式会社が抱える課題は長期空室の多さでした。
当時の管理戸数は約3,300戸。その中で3ヶ月以上空室となる物件は平均50戸ほど存在しており、長期空室率は約1.5%でした。
この状況をどうにか改善できないかと、チームで模索を始めました。
以前は、毎週水曜日・祝日・第3火曜日が定休日という体制でした。
しかし、2019年4月の「働き方改革」の流れを受け、同年1月から第1・3・5火曜日も定休日に加えました。
さらに思い切って、火曜日を外部向けにはすべて定休日と宣言し、社員が出勤する第2・第4火曜日は「空室巡回の日」と位置づけ、賃貸仲介営業課の全員で空室物件の現地チェックを実施するようにしました。
まず、リーダーがその日に巡回対象となる空室物件を選定し、1チームあたり3名程度で構成されたチームを編成します。
各チームは、ステージングセットの準備を担当します。
自社管理物件の一部屋を備品倉庫として活用しており、そこにステージング用の小物類を常備しています。
ここには、以下のようなアイテムが揃っています.
・玄関マット
・スリッパ
・消臭剤・ディフューザー
・照明器具
・ターゲット層に合わせた装飾用の小物
これらの中から物件や想定入居者に応じて適切なアイテムを各チームがセレクトし、現地へ持参してステージングを行います。
準備が整ったら、各チームは対象の空室物件へ移動します。
現地に到着したら、まずは全員で室内の清掃を実施。その後、事前に準備したステージングセットをお部屋に設置していきます。
また、あらかじめ作成しておいた「おすすめボード」を、室内の目立つ場所に設置します。
このボードには以下のような情報が記載されています。
・お部屋のアピールポイント
・最寄駅やバス停など交通の利便性
・近隣の買い物施設や飲食店などの生活情報
この「おすすめボード」は、入居希望のお客様だけでなく、物件を案内する他の不動産会社の担当者にも役立つツールです。
競合他社では説明が難しい地域密着ならではの情報を可視化し、他社との差別化を図ることができます。
こうした丁寧な現地対応が、物件の印象を良くし、成約率の向上へとつながっています。
物件のステージングが完了した後は、その場で物件の問題点や改善点を洗い出す作業に移ります。
あらためて写真撮影も実施し、物件の魅力をより的確に伝えられるようにします。
1チーム3名のスタッフが、それぞれの視点で、
・気になる箇所
・良いと感じた点
・想定される入居者層のイメージ
などを、思いつく限り付箋に書き出していきます。
このとき重要なのが、過去や現在の入居者情報(家族構成や年齢層など)を把握しておくことです。
それにより、よりリアルな顧客像に基づいた改善提案が可能になります。
また、お客様の目線で物件を見る姿勢に加え、「こうあるべき」という固定観念を捨てた柔軟な発想も大切にしています。
物件の外に出て、共用部・駐車場・駐輪場に問題点・改善点がないかをチェックします。
最初に目にする場所をなりますので、お部屋同様に大切な場所として点検します。
物件周りのチェックが終わると、物件から少し離れた近隣の施設の確認や地元のお店の情報を収集します。(10分圏内)
物件の顧客層をイメージしたお店であるか調査し、周辺環境情報が正しく掲載されているかをチェックします。
物件の内外をチェックし終えて社内に戻ったら、現地で気づいた点や感じたことをチームで整理・共有する時間を設けます。
3名それぞれが持つ視点は異なるため、異なる意見が出ることもあれば、意見が一致することもあります。
事前に付箋へ記入していた「気になる箇所」「魅力的なポイント」「想定される顧客層のイメージ」などの情報を元に、
全員の意見を一つのボードに貼り付けて可視化しながら整理していきます。
最終的には、その空室物件に関する一連の意見や気づきを、1枚のレポートとしてまとめ上げることで、次の改善提案や営業活動に活かせる資料となります。
各チームで意見をまとめた後は、全体会議の場へと進みます。
ここでは、各チームの代表者が担当した物件やその周辺環境について、レポートをもとに発表します。
実際に現地を訪れたからこそ気づいた点や、住環境に関する情報を共有することで、他チームの視点も得られます。
発表後は、賃貸仲介営業課の全メンバーで、物件の課題や改善案について活発な意見交換を行います。
「どうすればこの物件に入居が決まるのか?」という視点を軸に、
さまざまなアイデアや提案を出し合いながら、全員で最適な解決策を探っていきます。
全体会議での議論をもとに、最終的にはオーナー様にご提出するレポートを作成します。
このレポートには、現地巡回時に撮影した写真を添付し、実際の物件の状況を視覚的にも分かりやすくお伝えします。
内容としては、
・営業課として今後取り組むべき施策
・オーナー様にもご協力いただきたい内容
など、物件の改善に向けた具体的なアクションを明記しています。
このレポートを通じて、日々行っている巡回活動の様子や、実際に取り組んだ改善の成果をオーナー様にしっかりお伝えすることができます。
その結果、より密なコミュニケーションが生まれ、オーナー様との信頼関係の強化にもつながっています。
①社員の物件知識向上・提案力UP!
社員の各物件の細かな知識を深めて、日々の営業活動で活用できた。
さらに自信にもつながりました。
②オーナー様と情報共有
物件やニーズについて、オーナー様と情報共有することで協力して空室改善ができた。
③満室へ
開始約2年後、実施前平均50戸の長期空室(退去後3ヶ月以上)が10戸以下まで改善。
今回はジェクト株式会社 佐々木勉様にお話を伺いました。
ジェクト株式会社では「働き方改革」をきっかけに空室対策を根本から見直し、社員の働き方を変えることで、結果として空室率の大幅な改善を実現しました。
従来の枠にとらわれない発想で「火曜日の定休日化」や「空室巡回の日」の導入を行い、現地での丁寧なステージングや物件分析、周辺環境の確認など、地道かつ実践的な取り組みを重ねてきました。
その結果、社員一人ひとりの物件に対する理解と提案力が向上し、オーナー様との信頼関係も強化され、長期空室の削減と高い入居率という成果につながっています。
このように、組織の働き方そのものを見直すことで、空室対策に革新をもたらすことができることを示す良い例となりました。
尚、今回の記事の内容は、以下のYouTubeでさらにわかりやすくご紹介させていただいております。
参考にご覧ください。
このチャンネルは不動産オーナー様・大家さんのお悩みの空室改善・税対策・満室対策・リノベ・収益改善などアパート、マンションなど物件を運用している方には見逃せないノウハウや有益な情報を配信しています。
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