築40年の限界を突破!1986年竣工物件を「3LDK→2LDK」へコンバージョン。Renotta LIFEの空間魔法で家賃2万円アップ(6万→8万)を勝ち取った戦略的リノベーション
【物件概要】
①構造
| RC(鉄筋コンクリート造)
| ④間取り/世帯数
| 2LDK/30世帯
|
②築年数
| 1986年9月
| ⑤㎡数
| 72㎡ |
③階数
| 6階建て
| ⑥入居率 | 100% |
【課題】 1986年竣工(築40年)。細分化された古い3LDKの間取りと築年数相応の水回りが、若年層ニーズと完全に乖離し家賃下落の危機。
【施策】 壁を撤去し広大なLDKを創出。キッチン・浴室・洗面台を完全交換し、「Renotta LIFE」によるグレーとブラウンのカラー畳を配したシックな空間デザインを構築。
【結果】 築40年のハンデを跳ね返し、周辺相場を大きく超える「賃料2万円アップ(8万円)」での成約を達成。












【課題】築40年の分水嶺。
ファミリー向け「3LDK」が抱える埋没の罠今回対象となった1986年竣工の物件が抱えていた最大の課題は、「時代遅れになった間取り」と「水回りの圧倒的な古さ」にありました。
1980年代後半に建てられたファミリー向けの物件は、細かく部屋を区切った「部屋数重視の3LDK」が主流でした。
しかし、現代の入居者が求めるのは、部屋の数ではなく「家族が集まるリビングの広さ」です。
一部屋一部屋が狭く、光が遮られて暗い印象を与える古い3LDKは、現代のライフスタイルには極めて使いにくく、内見時に「古い、狭い」というネガティブな直感を与えてしまいます。
さらに、前入居者の退去によって露わになったキッチンや浴室、洗面台といった水回りの設備は、どれだけクリーニングをしても隠しきれない使用感があり、清潔感を最重視する現代の入居者層の検討リストから真っ先に外される状態でした。これまでの賃料は「60,000円」。
このまま通常の原状回復、つまり「畳を替え、白いクロスを貼り直すだけ」の補修に留めて募集を出した場合、周辺の築浅物件との家賃レースに巻き込まれ、55,000円、50,000円へと家賃を下げていかなければ空室が埋まらないことは目に見えていました。
オーナー様にとっては、「これ以上お金をかけて直しても、本当に元が取れるのか。それとも家賃が下がるのを受け入れるべきか」という、賃貸経営の存続に関わる重大な岐路に立たされていたのです。
BEFORE①:LDK

AFTER①:LDK

BEFORE②:LDK

AFTER②:LDK

BEFORE③:和室

AFTER③:和室

BEFORE④:キッチン

AFTER④:キッチン

BEFORE⑤:浴室

AFTER⑤:浴室

【野々市市扇が丘エリアの市場ニーズ分析】
なぜ、これほどまでに従来の3LDKが苦戦するのか。
そこには石川県野々市市扇が丘エリア特有のドラスティックな市場環境の変化があります。
野々市市扇が丘エリアは、金沢工業大学を筆頭に学生や若年層の活気にあふれる街であると同時に、近年は金沢市のベッドタウンとして、20代〜30代の新婚・カップル層や、子育てを始めたばかりの若いファミリー層からの人気が非常に高いエリアです。
この若い世代の入居検討者がお部屋探しにおいて最も重視するのは、「SNSで見るようなお洒落な暮らしができるか」「家具の配置を楽しめる洗練された空間か」という点です。
彼らにとって、従来の「無難な白壁」に「緑のベタな畳の和室が2部屋」もある間取りは、自分たちのライフスタイルや手持ちのインテリアと全くマッチしないため、敬遠の対象にしかなりません。
周辺には新しい1LDKや2LDKのデザイナーズ物件が次々と供給される中で、築40年の物件が勝つためには、「新築には真似できない圧倒的なデザインの個性」と、新築よりも「圧倒的に広いLDK」という独自の強み(差別化)を持たせる以外に道はありませんでした。
【戦略的対策】「Renotta LIFE」×「2LDK化」による空間の再定義
「家賃を2万円上げる」という、築40年の物件にとっては常識外れとも言える目標を達成するため、私たちは中途半端な補修を一切排除し、物件のポテンシャルを極限まで引き出す「攻めのフルリノベーション」を提案しました。
最大の特徴は、戸建て感覚のトータルブランディングを可能にするシステム「Renotta LIFE(リノッタ ライフ)」の導入です。
① 3LDKから「圧倒的開放感の2LDK」へのコンバージョン
細かく仕切られていた壁を大胆に撤去し、現代のトレンドである「大型LDK」へと改装しました。
これにより、料理をしながらリビング全体を見渡せる開放的な空間を創出。近隣の狭い1LDKや2LDKの競合物件に対して、「圧倒的な広さ」という明確なアドバンテージを確立しました。
② 水回り設備の完全刷新(キッチン・浴室・洗面台交換)
入居者が最も厳しい目でチェックする水回りは、部分補修ではなくすべて「新品への完全交換」を断行しました。
キッチン交換: 新しい大型LDKの主役にふさわしい、スタイリッシュなシステムキッチンへ変更。
浴室交換・洗面台交換: 一歩足を踏み入れた瞬間に築年数を完全に忘れさせる、ホテルのような清潔感と高い機能性を備えた最新設備へとアップデートしました。
③ 「Renotta LIFE」が仕掛ける、コンセプトに基づくトータルリノベーション
Renotta LIFEの本質は、壁紙の一部だけを変えるような部分的なリフォームではありません。
ひとつの明確なコンセプトを定め、その世界観を具現化するために「クロス(壁紙)」「天井」「床」の3面すべてを完全に調和させてリノベーションする手法です。
今回は、落ち着きのある洗練されたライフスタイルをコンセプトに設定。
トートンを抑えた上品なグレーを基調に、壁から天井、そして足元の床材に至るまで隙なくトータルコーディネートを行いました。
さらに、古臭いシーリングライトを廃止して天井をフラットに見せるダウンライトを配置。洗練された光の陰影が、コンセプトに沿って選ばれた壁紙や床の質感をよりドラマチックに引き立てます。
④ 2部屋の和室を「1室洋室化」+「1室モダン和室」へ
使い勝手の悪かった2部屋の和室のうち、1部屋は完全にフローリングの洋室へと変更。
そしてもう1部屋はあえて和室の良さを残しつつ、畳を一般的な緑のものではなく、「ブラウンのカラー畳」へと変更しました。
グレーの壁紙や天井のトーンと、シックなブラウンの畳が見事に融合。
単なる古い和室ではなく、あえて「和モダンを楽しむための贅沢な特等席」へと昇華させ、内見者の記憶に強烈に残る「選ばれる理由」を作り出しました。
【結果】築40年のハンデを圧倒。
家賃20%アップの「8万円」成約という奇跡戦略的な投資と、ターゲットを絞り込んだ完璧なデザインコーディネートは、市場において築古物件の限界を軽々と突破する素晴らしい成果をもたらしました。
成約賃料: 80,000円(元の家賃60,000円から+20,000円の劇的アップ)
家賃上昇率: 旧賃料比 133%
入居率: 本プロジェクトによりマンション全体で 100%稼働
達成20年先の未来を変える「資産価値のアップデート」仮に、今回のリノベーション費用にまとまった投資が必要だったとしても、家賃が月額2万円(年間24万円)アップしたことによる収益改善効果は絶大です。
これを20年間の長期キャッシュフローで試算すると、家賃アップ分だけで「480万円」もの追加現金収入が生まれる計算になります。
さらに、築40年で家賃6万円のまま放置していた場合に発生したであろう「長期空室による損失」や、入居者を捕まえるための「度重なる広告費のバラマキ」「さらなる家賃の値下げ交渉」といった『見えない損失』を完全にシャットアウトしたことを考えれば、実際の経営的メリットは500万円、600万円以上の価値に相当します。
単に時間の経過による劣化を直す「原状回復(マイナスをゼロにする行為)」ではなく、市場における物件のポジションを新築並みへと引き上げる「価値創造(ゼロを大きなプラスにする投資)」へ舵を切ったオーナー様の英断が、最高の形で実を結びました。
【分析】なぜ、コンセプトを貫いた空間が内見者の心を掴んだのか?
今回のプロジェクトが「家賃2万円アップ」という高い壁を越えられた最大の理由は、「無難な白」を徹底的に排除し、クロス・天井・床のすべてをひとつの明確なコンセプトで統一することで、入居者の五感と情緒に深く訴えかける空間を創り上げた点にあります。
今回のリノベーションで描かれたコンセプトは、滑らかなシルク調の質感がもたらす、優美で落ち着いた空気感です。
部屋に一歩足を踏み入れた瞬間に広がる、その柔らかな光沢と上品なデザインは、住む人の日常の中に特別なひとときをもたらす格別なクオリティを誇ります。
クロス・天井・床がすべて同じコンセプトのもとにブレなく連動しているからこそ、ダウンライトの光に照らされたとき、空間全体がひとつの絵画のように調和します。これが、心を解きほぐす穏やかな空間を演出。
日々の忙しさから解放され、心地よいリラックスと洗練された雰囲気の双方を同時に楽しむことができる、極上のリトリート空間が完成したのです。
この洗練されたグレーの世界観に、あえてブラウンのカラー畳を組み合わせたことで、空間に「究極の和モダン」という独自のキャラクターが加わりました。この畳スペースは、単なる部屋の一角ではなく、現代を生きる入居者にとって「一服の安らぎを、この上質な空間とともに」じっくりと味わうための、至高のプライベートスポットとして機能します。
内見に訪れた若いカップルや新婚層は、この部屋を見た瞬間に「ただ暮らす場所」ではなく「自分たちの日常を高めてくれる場所」だと直感しました。クロス・天井・床のすべてで妥協なくコンセプトを貫き通し、入居者に「ここで過ごす特別なリラックスタイム」の明確なイメージを与えたからこそ、地域の相場を遥かに超える「8万円」という賃料でも即決されたのです。
【結論】「築年数」を言い訳にしない
これからの賃貸経営「築40年だから、家賃が下がるのは仕方がない」
「古い物件にお金をかけても、回収できないだろう」それは経営ではなく、ただの「資産の衰退」を眺めているだけです。
1986年竣工という、一般的には寿命を迎えつつあると言われる築年数であっても、市場のニーズを正確に見極め、「Renotta LIFE」のような明確なコンセプトを持った投資を行えば、家賃を20%以上引き上げて満室経営を達成することは十分に可能です。
今回の事例は、物件の弱点(築古・古い間取り)に固執して予算をケチるのではなく、ターゲットの心に刺さる「強み」へ予算を集中させる戦略眼がいかに重要かを証明しました。
今の時代、入居者が求めているのは「安くて無難な古い部屋」ではなく、「古くても、自分らしくワクワク生きられるカッコいい空間」です。