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不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

【pickupニュース】全市区町村の約3割が空家等対策計画を策定

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。

今回ピックアップするニュースはこちら!


国土交通省と総務省が自治体の現況を報告

国土交通省と総務省は26日、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づいた空家等対策計画の策定や措置実績など、各地方公共団体の取り組み状況に関するアンケート調査を実施、その結果をとりまとめて公開しました。


調査は年2回のペースで行われており、対象は47都道府県と1,741市区町村の計1,788団体、今回公表されたのは2017年10月1日時点の状況を調べたものとなっています。


・空家等対策計画の策定状況

策定済み:447(26%)

策定予定あり:1,063(61%)

 平成29年度予定:451(26%)

 平成30年度以降予定:160(10%)

 時期未定:443(25%)

策定予定なし:231(13%)


空家等対策計画の策定は、すでに447団体で実施されており、全体の約3割が策定済みとなっていました。さらに「策定予定あり」とした団体も6割を超え、平成29年度末には過半数の51.6%で策定が完了する見通しです。「策定予定なし」とした自治体は231と、約1割にとどまりました。


・都道府県別策定状況

【上位】

1位 高知県:82.4%

2位 富山県:66.7%

3位 広島県:65.2%

4位 石川県:57.9%

5位 滋賀県:52.6%


【下位】

1位 沖縄県:0.0%

2位 徳島県:8.3%

3位 熊本県:8.9%

4位 鳥取県:10.5%

5位 宮崎県:11.5%


都道府県別に空家等対策計画を策定済みの市区町村数割合を比較すると、高知県が最も高く8割を超えていたほか、富山、広島、石川、滋賀の順にトップ5となり、いずれも50%を上回っていました。一方、策定率が低いのは沖縄県の0.0%や徳島県、熊本県などで、地域によりかなり差が開いていることがうかがえます。


なお平成29年度末には、愛媛県、高知県、富山県がトップ3となり、それぞれ策定率が95.0%、94.1%、93.3%となって9割を超える見込みになっていることも報告されました。


・法定協議会の設置状況

設置済み:502(29%)

設置予定あり:604(35%)

 平成29年度予定:142(8%)

 平成30年度以降予定:72(4%)

 時期未定:390(23%)

設置予定なし:635(36%)


・法定協議会への所属割合

地域住民:91%

建築士(または関連団体):86%

宅地建物取引士(または関連団体):72%

司法書士(または関連団体):64%

弁護士(または関連団体):55%

学識経験者:50%

市町村の議会議員:48%

土地家屋調査士(または関連団体):47%


法定協議会の設置は、すでに設置している団体が約3割で、設置予定としている団体も35%にのぼりますが、対策計画の策定に比べると、時期を未定としているケースが多くなっています。設置予定がない自治体も36%ありました。


設置されている法定協議会への有識者など所属割合をみると、自治会や町内会などの役員らを含んだ地域住民が91%と最多で、以下建築士や宅地建物取引士、司法書士、弁護士、および各種その関連団体、学識経験者などが多くなっています。


助言・指導は8,555件、代執行は13件に

・特定空家等に対する措置実績

【合計】

助言・指導:8,555件(374市区町村)

勧告:417件(136市区町村)

命令:36件(28市区町村)

代執行:13件(13市区町村)

略式代執行:47件(38市区町村)


【平成29年度(10月1日まで)】

助言・指導:2,150件(199市区町村)

勧告:150件(59市区町村)

命令:13件(12市区町村)

代執行:2件(2市区町村)

略式代執行:12件(12市区町村)


特定空家等に対する措置実績をみると、助言・指導の実施は合計で8,555件にのぼり、374市区町村で行われていました。それらのうち、指導中の案件もあるものの、勧告にいたったのは417件、命令が36件、代執行が13件でした。また、略式代執行が行われたのは47件です。


今年度の10月1日までの状況では、市区町村長による助言・指導が行われた例が2,150件と、半年間であることを勘案した場合、前年度より増加傾向にあります。代執行にいたったケースは2件と少ないものの、勧告や命令は増えていることも確認されました。


・空家等に係る財産管理制度の活用状況

市区町村数:81団体

活用件数:116件


また、所有者や相続人が不明または不存在となっている物件などで、財産管理制度を活用している市区町村は81団体、活用件数は116件となっています。


ピックアップニュースは以上になります。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!


(画像は国土交通省「空家法施行状況等調査」公開資料より)



▼外部リンク


国土交通省「空家法施行状況等調査(2017年10月1日時点)」公開資料

http://www.mlit.go.jp/common/001215841.pdf


国土交通省 報道発表資料

http://www.mlit.go.jp/report/press/house03_hh_000119.html

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