お問い合わせ
このエントリーをはてなブックマークに追加

不動産投資

2018.05.31

満室の窓口

【pickupニュース】民間住宅投資、17年度は減少も18年度で微増予想

日々のニュースの中で不動産投資や賃貸経営、資産運用など暮らしに関わるニュースをピックアップしてます。
今回ピックアップするニュースはこちら!

建設経済研究所らによる最新予測データが公開に

一般財団法人建設経済研究所と一般財団法人経済調査会 経済調査研究所は10月30日、2017年10月分の「建設経済モデルによる建設投資の見通し」データを公開しました。2017年4~6月期の四半期別GDP速報、国民経済計算の発表を受けて作成されたもので、独自の「建設経済モデル」を用いた2017年度・2018年度の年度別、四半期別建設経済予想をみることができます。

「建設経済モデル」は、建設投資活動を、需要動向や金利などと関連づけた方程式のかたちで表し、マクロな景気の動きと合うかたちで建設投資の見通しを描き出すことを目的に設計されたマクロ計量経済モデルで、各種金融財政政策や海外景気の変動などから建設活動にどのような影響がもたらされるかを簡単に計算したり、建設投資によって景気がどう変化するかみたりすることが可能となっています。

・2017年度見通し
名目建設投資:53兆2,300億円(前年度比+1.4%)
名目政府建設投資:21兆7,800億円(前年度比+3.3%)
名目民間住宅投資:15兆4,500億円(前年度比-1.5%)
名目民間非住宅建設投資:16兆円(前年度比+1.9%)

2017年度は、政府建設投資で、2017年度予算の内容から、前年度当初予算で横ばいとし、東日本大震災復興特別会計にかかる投資や地方単独事業費などについても事業費として推計された結果、前年度比3.3%の増加と予想されました。2016年度の補正予算に関する一部出来高の実現も想定されています。

民間住宅投資は、分譲戸建や分譲マンションで足元の着工戸数が大きく伸びている一方、持家、貸家での着工減が見込まれ、全体で前年度より1.5%の減少と見込まれました。

民間非住宅建設投資については、企業収益の改善などから設備投資に持ち直しの動きがみられ、今後も堅調に推移していくと見込まれたことから、建築着工床面積や投資額が増加の見通しになり、土木インフラ系企業の設備投資も底堅いため、全体で前年度比1.9%の増加とされています。

2018年度は消費増税前の駆け込み需要発生か

・2018年度見通し
名目建設投資:51兆5,500億円(前年度比-3.2%)
名目政府建設投資:20兆800億円(前年度比-7.8%)
名目民間住宅投資:15兆5,500億円(前年度比+0.6%)
名目民間非住宅建設投資:15兆9,200億円(前年度比-0.5%)

2018年度の見通しでは、政府建設投資が2018年度予算の各府省概算要求の内容を踏まえるなどした結果、前年度より7.8%減少すると予想されました。

一方、民間住宅投資では、貸家と分譲マンションの着工数減少が予測されたものの、消費増税前の駆け込み需要が発生すると考えられたことから、持家と分譲戸建の着工が増加、全体で前年度より0.6%の微増になると見込まれています。

民間非住宅建設投資は、全体の建築着工床面積が前年度よりわずかに縮小するとみられ、建築投資、土木投資はいずれも横ばいとの予想になったことから、全体で前年度比微減の0.5%マイナスとなっています。

・住宅着工戸数推移
2017年度:96.4万戸(前年度比-1.0%)
2018年度:96.5万戸(前年度比+0.1%)

住宅着工の戸数予測を推移の中でみると、2017年度は住宅ローンの低金利効果が弱まり、持家が減少するほか、貸家が相続税の節税対策による着工も一段落してやや減少するとみられています。分譲マンションは、販売価格と在庫率の高止まり状態や販売適地が限定的になってきている状況が観測される一方、足元の着工はなお好調で増加が見込まれ、分譲戸建では企業による土地の仕入れや開発が進んでいることから増加が予想されました。全体では持家と貸家の着工減が影響し、微減になっています。

一方、2018年度は消費増税の影響で持家と分譲戸建の着工が増加、貸家は相続税の節税対策で積極的に伸びていた着工が徐々に減少すると見込まれ、マイナスの予想になっています。分譲マンションは販売価格と在庫率の高止まり状況と販売に適した土地の減少が今後も続く見通しであることから、減少の予測になりました。全体ではプラス要因とマイナス要因が相殺され、前年度と同水準、わずかに増加となる見通しです。

ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!

(画像は「建設経済モデルによる建設投資の見通し」公開資料より)


▼外部リンク

一般財団法人建設経済研究所/一般財団法人経済調査会 経済調査研究所「建設経済モデルによる建設投資の見通し」(2017年10月)公開資料
http://www.rice.or.jp/

関連記事

  • 不動産投資

    賃貸併用住宅のメリットとデメリット

    本記事では、賃貸併用住宅のメリット・デメリットを整理し、後悔しないためのポイントを解説します。 賃貸併用住宅に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

    2024.11.14
  • 不動産投資

    次の繁忙期にこそ決める!長期空室が続く理由と空室対策アイデア7選

    賃貸物件の空室期間が長引くと、オーナーにとっては収益の損失となり、管理の手間も増えてしまいます。 しかし、長期空室の理由を正確に把握し、適切な対策を講じることで、次の繁忙期には満室にする可能性を大きく引き上げることができます。 この記事では、長期空室が続く主な理由を整理し、空室対策として効果的な7つの方法をご紹介します。 次の繁忙期に向け、確実な入居率アップを目指すためのヒントをぜひお役立てください。

    2024.10.31
  • 不動産投資

    リノベーションの費用対効果とは〜キャッシュフロー分析が不可欠〜

    不動産市場は絶えず変動していますが、その中でも特に注目されるのがリノベーションの利益性とその効果です。 本記事では、リノベーションの費用対効果を明らかにし、不動産投資におけるキャッシュフローを改善する具体的な戦略について解説します。

    2024.10.23
  • 不動産投資

    賃貸物件に「シェアサイクル」という選択肢|メリットと設置方法

    最近、都市部を中心に「シェアサイクル」が急速に普及しています。 自転車を手軽にレンタルできるシェアサイクルは、環境にも優しく、交通渋滞の緩和や通勤時間の短縮にも貢献するなど、多くのメリットがあります。 その「シェアサイクル」を賃貸住宅にも取り入れる動きが始まっているのです。

    2024.10.21