不動産投資
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本記事では、賃貸併用住宅のメリット・デメリットを整理し、後悔しないためのポイントを解説します。 賃貸併用住宅に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
2024.11.14不動産投資
2018.05.31
満室の窓口
はじめに
個人で不動産経営をしていると、「法人化」という3文字が頭をチラついたりします。実際、個人が会社を設立することで経営を法人化することができます。
もちろんメリットがあるために法人化する人がいるのですが、法人化しない方がいい場合も考えられます。
ここでは、不動産経営の法人化に関するメリットとデメリットを取り上げ、最終的に法人化させる判断はどのようにしたらよいのか、ということを説明していきたいと思います。
不動産経営を法人化するメリット
1.法人化をすると節税になる
法人名義にすれば経費として認められるものの幅が広がるので、結果として節税効果を期待できるということが、法人化の大きなメリットになります。法人化することで節税になるものを挙げてみました。
【役員報酬が計上できる】
所得の分散のため家族などを役員にして、給与を支払います。すると、会社の所得を抑えることができ、法人税の負担が軽減されます。この際役員報酬は、法人としては損金になります。
また他の会社で給与所得がない役員は、給与所得控除を受けることができ、更に節税効果が期待できます。ただし、実際に仕事をしない人は役員とすることはできないということは注意してくださいね。
【退職金が節税に貢献】
法人の場合、家族役員へ退職金を支払うことができ、その全額が損金扱いになります。この退職金を法人保険で積み立てると、掛け金が損金扱いとして認められ、更なる節税効果を期待できます。
【生命保険の利用が可能に】
個人の場合は、生命保険料控除の上限金額(12万円)しか控除になりませんが、法人であれば保険料を全額控除することができるようになります。また、掛け金の全額もしくは半額が損金にできるので、節税に有効です。
【自宅が社宅化できる】
投資用物件でない自宅を社宅扱いとすると、自宅家賃の約50%を経費として計上できるようになります。
【赤字が繰り越せる】
個人の場合、青色申告をすることで赤字を翌年以降3年間繰り越すことができます。一方で、法人の場合だと、最長で9年間の繰り越しが可能になります。
赤字の繰り越しがどうして節税につながるのかと言うと、利益が出た年度に赤字を計上することで赤字化することができるようになるからです。
【倒産防止共済が利用できる】
法人では、倒産防止共済が利用できるようになります。全額を損金扱いにすることができ、40ヶ月以上納めれば全額の共済金が雑収入として戻ってきます。
【相続税対策にも有効】
大きな資産の相続が必要になった場合は多額の相続税が発生しますが、法人化をすることで贈与税を支払わずに、後継者へ財産移転ができます。
また、法人設立時点で出資者を分散させ相続財産を減らすことが、相続税対策になります。しかし、法人化後の意思決定を円滑に進めるために、出資割合のバランスはよく考えましょう。
2.資金調達に有利
今後事業を拡大していくとき、法人化をしておけば融資を受けやすくなります。個人の場合は、どれほど頑張っても高々数億円が限界でしょう。
しかし、法人化をすると利益を減価償却で調整することができる(任意償却)ようになります。ちなみに個人の場合は、減価償却費を全額経費として調整しなくてはなりませんでした。
任意償却で黒字化をすることで、一般的には銀行からすると心証がよくなりますので、融資に有利になることがあります。(ただし、この真偽には賛否両論があります)
個人?法人?得なのはどっち!
事業の規模が大きくなってきて法人化を検討する際には、法人化することで生じるデメリットを理解する必要があります。
法人化のデメリットには、以下のようなものがあります。
・法人の設立費用や、法人住民税均等割などのランニングコストがかかる
・青色申告の特別控除が使えなくなる
・法人の利益の手取りは内部留保になるため、個人的には自由に使えない
・赤字でも法人住民税が課税される
そして、個人のままがよいのか、法人化した方がいいのかの基準は、税金の負担割合で考えるのが一般的です。もし、法人化した方が税率が低いのであれば、法人化を検討したいですね。
ここでは、実効税率の損益分岐点を考えます。例えば、サラリーマンの方は、ご自分の給与所得や不動産の所得などの合計を所得と考えます。この合計の所得金額によって、所得税や住民税、法人税などがどのくらいの割合かかるのかを表したものを実効税率と言います。
はじめは、個人の方が実効税率は低いものの、700万円を超えたところで逆転し法人の方が税率は低くなります。しかし、実際には法人化をするのにもコストが発生するということを考えると、所得が「900-1000万円以上」になったら法人化を検討してもよい、ということになるでしょう。
さいごに
不動産経営の上で、法人化をするメリットがこんなにたくさんある、ということをご紹介しました。
感覚値として、不動産所得以外に給与所得があるような方にとっては、それなりに不動産経営の規模が広がってくれば、法人化の目安の「900-1000万円」という所得のハードルは意外と高くないと思います。
法人のデメリットも理解をした上で、事業拡大や節税のために法人化を検討してみてはいかがでしょうか。
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