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2018.05.31
満室の窓口
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コンパクトシティ化を妨げる点在低未利用地への対策を!
国土交通省は10日、都市計画に関するさまざまな問題について検討する社会資本整備審議会「都市計画基本問題小委員会」で議論を重ねてきた「都市のスポンジ化」に対する方策のとりまとめを行い、その内容を公開しました。
「都市のスポンジ化」とは、都市内部において、空き地や空き家など低未利用地空間が、小さな敷地単位で、時間的・空間的にランダム性をもって相当程度の分量、まるでスポンジの穴のように生じている現象のことをいいます。
近年、進行がみられるこの「都市のスポンジ化」は、人口減少社会にあっても利便性や安全性が確保された都市生活の持続を叶えるコンパクトシティ化に向けた政策推進において、重大な支障をきたすものとなっており、すでに発生したスポンジ化への対処のほか、まだ顕在化していない地域での予防措置など、早期に対策をとることが必要とされています。
一方で「都市のスポンジ化」は、街区単位などより狭いエリアが施策対象となり、個別利害と結びつきやすいといった特徴や、従来の都市計画区域内における線引きでのコントロールでは、ランダムに生じるものであるため十分に対処できないこと、現行の都市計画制度では施設整備後の機能維持に関するマネジメント手法がなくとりうる対策が限定されることなども問題としてあり、これらに留意した上での新たな政策手法の検討が求められてきました。
「整備・開発」から「管理」まで都市計画制度の射程を拡張
今年2月に発足した「都市計画基本問題小委員会」による今回のとりまとめでは、エリア単位での価値向上、需要創造を図る取り組みの推進に向けた制度の導入のほか、現行の「整備・開発」を主とする都市計画制度の射程を、都市の「管理(マネジメント)」にまで拡張し、「穴を埋める」、「穴の発生を予防する」方策を講じる制度改正などが提言されています。
・現に発生したスポンジ化への対処方策
【市場性がある場合】
原則市場メカニズムに委ね、地域再生に資する事業の行政支援を実施
【土地等の媒介や所有と利用の分離を通じた空き地等の利活用】
隣地統合や土地活用者への引き渡し・集積
情報の集約とマッチングにおける行政機能の発揮
【土地・建物の利用放棄等への行政の関与・働きかけ手法の導入】
都市機能喪失防止を図る利用調整が可能な仕組みの検討
【暫定利用の積極評価】
ゆとり空間創出など当面の需要・有用性が認められる場合は積極的に評価
・スポンジ化の発生に備えた予防策
【契約的手法の導入】
都市空間管理推進に寄与する契約的手法導入を検討
官民で設定したルールによるエリアマネジメントの担保
【まちづくりを主体的に担うコミュニティ活動の推進】
地域住民・民間団体等の都市計画実現に資する活動を支援
地権者共同の市街地整備改善や利便施設の計画・整備・管理の一体実施に向けた手法等の検討
これらに加え、マスタープランを通じた実効性の確保や、推進体制および担い手の確保、行動変容を促す情報発信などナッジ型の政策手法導入などが方策として挙げられました。
国土交通省では、今後こうしたとりまとめの内容を踏まえ、時期通常国会での制度化や、平成30年度予算概算要求、税制改正要望などを目指し、具体的な検討を進めていくとしています。
ピックアップニュースは以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今後も皆様のお役に立つ内容をお届けしてまいりますのでご期待ください!
(画像は「都市のスポンジ化」への対応 とりまとめ概要 公開資料より)
▼外部リンク
国土交通省 報道発表資料
http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi07_hh_000114.html
報道発表資料添付 「都市のスポンジ化」への対応 とりまとめ概要
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