税金対策
不動産投資をしている人のふるさと納税!上限額・確定申告・注意点を解説
不動産投資家がふるさと納税を活用するのノウハウとメリットをわかりやすく解説します!
2018.05.29税金対策
2023.06.02
満室の窓口
不動産投資を始めるとき、「利回りが高い物件なら利益が出る」と考えていないでしょうか。
物件広告に掲載されている利回りは、基本的に満室時の年間家賃収入を物件価格で割った数字です。空室による損失、管理費、固定資産税、修繕費、ローン返済などは反映されていないことが多く、実際の手残りとは異なります。
そのため、利回りが高く見える物件でも、ローンや運営費を支払うと、手元にほとんどお金が残らない場合があります。
不動産投資で安定した収益を得るために重要なのが、キャッシュフローの確認です。
キャッシュフローとは、簡単にいうと、家賃などの収入から実際に支払う費用を差し引いた資金の流れです。
この記事では、不動産投資初心者に向けて、キャッシュフロー基本的な計算方法をわかりやすく解説します。

不動産投資のキャッシュフローとは、家賃などの収入から、物件の運営費やローン返済などの現金支出を差し引いた金額です。
ここでは、主に所得税や住民税を差し引く前の「税引前キャッシュフロー」を扱います。
基本的な計算式は、次のとおりです。
税引前キャッシュフロー
=実際に得られる家賃などの収入
-物件の運営費
-年間ローン返済額
-大規模修繕や設備更新に備える金額
例えば、毎月の家賃収入が10万円あり、管理費や税金、ローン返済などの支出が合計8万円であれば、毎月の税引前キャッシュフローは2万円です。
10万円-8万円=2万円
同じ状態が1年間続けば、年間の税引前キャッシュフローは24万円になります。
なお、所得税や住民税まで考慮した金額を「税引後キャッシュフロー」といいます。
税引後キャッシュフロー
=税引前キャッシュフロー-所得税・住民税など
所得税や住民税は、給与所得、ほかの事業所得、所得控除、所有形態などによって変わります。そのため、物件単体の資料だけでは正確に計算できないことがあります。
キャッシュフローがプラスとは、収入が現金支出を上回っている状態です。
毎月のローン返済や管理費を家賃収入で支払いながら、手元に現金を残せます。
ただし、少額のプラスだからといって、必ずしも安全とは限りません。設備故障や空室によって、すぐに赤字へ転じる可能性もあります。
キャッシュフローがマイナスとは、現金支出が収入を上回っている状態です。
家賃収入だけでは費用を支払えないため、自分の給与や預貯金から不足分を補わなければなりません。
一時的な大規模修繕によってマイナスになることはありますが、通常の運営を続けるだけで毎月赤字になる物件は、長期間保有することが難しくなる可能性があります。

初心者が特に注意したいのが、キャッシュフローと税務上の利益は同じではないという点です。
不動産投資では、帳簿上は黒字でも現金があまり残らない場合や、帳簿上は赤字でも現金が残る場合があります。
主な理由は、ローン元金と減価償却費の扱いが異なるためです。
ローンの返済額は、一般的に次の2つに分かれます。
元金
利息
元金は、金融機関から借りたお金そのものを返しているため、税務上の必要経費にはなりません。
一方、賃貸用不動産の取得に対応する借入金の利息は、原則として不動産所得の必要経費になります。
つまり、ローン元金は必要経費にならないものの、実際には現金が出ていきます。
税務上は利益が出ていても、元金返済によって手元資金が少なくなることがあるため注意が必要です。
建物や設備の取得費は、購入した年に全額を必要経費にするのではなく、法定耐用年数などに応じて複数年に分けて計上します。
これを減価償却といいます。
減価償却費を計上しても、その年に同じ金額の現金が出ていくわけではありません。そのため、税務上の所得を抑えながら、現金が手元に残る場合があります。
なお、建物や建物附属設備などは減価償却の対象ですが、土地は時間の経過によって価値が減少する資産とはされないため、減価償却できません。
不動産投資では、次の2つを分けて確認することが大切です。
税務上の利益がいくらあるか
実際に現金がいくら残るか

不動産投資では、家賃収入からローンを返済するのが基本です。
キャッシュフローに余裕があれば、多少の空室や修繕が発生しても、ローン返済を続けやすくなります。
反対に、家賃収入とローン返済額がほぼ同じ場合は、1室の退去や設備故障だけで赤字になる可能性があります。
「満室なら返済できる」という計算ではなく、空室や家賃下落が発生しても返済できるかを確認しましょう。
賃貸物件を保有していると、次のような修繕や設備交換が発生します。
エアコンの交換
給湯器の故障
水漏れの修理
退去後の原状回復
外壁や屋根の改修
給排水設備の交換
キャッシュフローの一部を積み立てておけば、急な修繕が発生した場合でも、自己資金の持ち出しを抑えやすくなります。
毎月の収支がプラスでも、残ったお金をすべて使うのではなく、修繕や設備更新に備える資金として確保しておくことが大切です。
不動産投資では、常に満室が続くとは限りません。
入居者が退去すると、次の入居者が決まるまで家賃収入が減少します。また、築年数の経過や競合物件の増加によって、家賃を下げなければならないこともあります。
キャッシュフローに余裕がある物件なら、空室や家賃下落が起きても赤字になりにくくなります。
毎年得られるキャッシュフローを積み立てることで、次の物件を購入するための自己資金を作れます。
例えば、年間50万円のキャッシュフローを5年間積み立てれば、単純計算では250万円です。
実際には修繕費や税金などの支払いもあるため、全額を次の物件購入に使えるとは限りません。
それでも、安定したキャッシュフローを積み上げることは、不動産投資の規模を広げるうえで重要です。
不動産投資によって得られる利益は、大きく次の2種類に分けられます。
家賃収入から得られる利益
物件の売却によって得られる利益
売却価格は、不動産市況、金利、築年数、融資環境などによって変化します。
保有中のキャッシュフローがマイナスだと、資金繰りのために、不利な時期でも売却しなければならない可能性があります。
一方、毎月の収支に余裕があれば、市場動向を見ながら売却時期を選びやすくなります。
2026年の地価公示では、全国平均の全用途・住宅地・商業地が、いずれも5年連続で上昇しました。
全用途平均と商業地は前年より上昇幅が拡大し、住宅地の上昇幅は前年と同じでした。
東京圏と大阪圏では、全用途・住宅地・商業地のいずれも上昇幅が拡大しています。
地価が上昇している地域では、投資用不動産の取得価格も上昇する可能性があります。
家賃収入が変わらないまま物件価格が上がると、表面利回りやNOI利回りは低下します。
また、日本銀行は、2026年6月15日・16日に開催した金融政策決定会合で、無担保コールレートを1.0%程度で推移させる方針を決定しました。
新たな金融市場調節方針は、2026年6月17日から適用されます。
金融機関の不動産投資ローン金利は、日本銀行の政策金利だけで決まるわけではありません。
しかし、市場金利の上昇によって借入金利が引き上げられると、ローン返済額が増え、キャッシュフローを圧迫する可能性があります。
変動金利でローンを組む場合は、現在の返済額だけでなく、金利が0.5%、1%、2%上昇した場合の収支も確認しておくことが重要です。
物件価格や借入金利が上昇する局面では、表面利回りだけで判断せず、空室、運営費、修繕費、ローン返済額を反映したキャッシュフローを慎重に計算しましょう。
※地価や金融政策、融資金利は変化します。実際に物件を購入する際は、国土交通省、日本銀行、金融機関などが公表する最新情報をご確認ください。
キャッシュフローを正しく計算するためには、物件から得られる収入を整理します。
代表的な収入は次のとおりです。
家賃
共益費
駐車場代
駐輪場代
更新料
礼金
自動販売機の設置料
携帯電話基地局などの設置料
その他の付帯収入
不動産所得の総収入金額には、賃貸料だけでなく、更新料、返還する必要のない敷金や保証金、共益費として受け取る水道代などが含まれる場合があります。
ただし、入居者へ将来返還する予定の敷金は、通常の家賃収入と同じようには扱いません。
また、キャッシュフローを予測する際は、現在の家賃だけでなく、退去後に募集できる家賃相場や、駐車場の稼働率も確認しましょう。
支出額は、物件の種類、規模、築年数、管理方法などによって異なります。
代表的な支出は次のとおりです。
管理会社への管理委託料
固定資産税、都市計画税
火災保険料、地震保険料
共用部の電気代や水道代
清掃費
設備点検費
日常的な修繕費
原状回復費
入居者募集費用
仲介会社へ支払う広告料
区分マンションの管理費
区分マンションの修繕積立金
ローン元金
ローン利息
税理士報酬など
初心者が見落としやすいのは、固定資産税、入居者募集費用、原状回復費、設備交換費です。
物件購入時に提示された簡易シミュレーションだけでなく、過去の支出実績や修繕履歴も確認しましょう。
キャッシュフローツリーとは、満室時に得られる収入から支出を順番に差し引き、最終的に手元に残る金額を確認する方法です。
GPI:満室時に得られる家賃収入とその他収入の合計
-空室損失
-滞納損失
=EGI:実際に期待できる収入
EGI:実際に期待できる
-Opex:物件の運営費
=NOI:物件運営による純収益
NOI:物件運営による純収益
-将来の修繕や設備更新に備える金額
-年間ローン返済額
=税引前キャッシュフロー
アルファベットが多く難しく見えますが、収入から支出を順番に差し引くだけなので、仕組み自体は複雑ではありません。
GPIは「Gross Potential Income」の略で、物件が満室かつ付帯設備もすべて利用されていた場合に得られる収入です。
日本語では「潜在総収入」などと呼ばれます。
次のように計算します。
GPI
=満室時の年間家賃収入
+駐車場代などの年間付帯収入
例えば、10室あるアパートで、1室あたりの家賃が5万円、駐車場などの付帯収入を考慮しない場合は、次のようになります。
5万円×10室×12カ月=600万円
年間のGPIは600万円です。
ただし、現在の入居者が支払っている家賃を、そのまま将来の想定家賃に使うのは危険です。
長く住んでいる入居者の家賃が周辺相場より高い場合、退去後は同じ金額で貸せない可能性があります。
周辺の募集賃料や成約事例を調べ、現在の市場に合った家賃で計算しましょう。
GPIは満室を前提にした数字ですが、実際には空室や家賃滞納が発生する可能性があります。
そのため、満室想定収入から、空室や滞納によって得られない収入を差し引きます。
空室率を計算するときは、一時点の空室数だけではなく、年間で空室だった月数も考慮しましょう。
例えば、10室ある物件で、2室がそれぞれ3カ月間空室だった場合を考えます。
年間に提供できる部屋数は、次のとおりです。
10室×12カ月=120部屋月
空室だった期間は、次のようになります。
2室×3カ月=6部屋月
したがって、年間空室率は次のとおりです。
6部屋月÷120部屋月×100=5%
一時点で2室空いているから空室率20%とするのではなく、年間を通して計算することがポイントです。
なお、退去後の原状回復期間や募集期間も、家賃が発生しない場合は空室期間として考慮します。
EGIは「Effective Gross Income」の略で、GPIから空室損失と滞納損失を差し引いた収入です。
日本語では「実効総収入」などと呼ばれます。
EGI
=GPI-空室損失-滞納損失
GPIが年間600万円で、空室と滞納による損失を合計5%と見込む場合は、次のとおりです。
600万円×5%=30万円
600万円-30万円=570万円
実際に期待できる年間収入であるEGIは570万円です。
駐車場代などをGPIに含めている場合は、EGIを計算するときに再び加算しないよう注意しましょう。
Opexは「Operating Expenses」の略で、物件を維持・運営するために継続的にかかる費用です。
例えば、次の費用が該当します。
管理委託料
固定資産税、都市計画税
火災保険料
共用部の光熱費
清掃費
定期点検費
日常的な修繕費
入居者募集費用
一般的に、次の項目はOpexに含めません。
ローンの元金返済
ローンの利息返済
減価償却費
所得税、住民税
物件購入時の諸費用
オーナーが任意に確保する修繕資金
外壁塗装、屋上防水、給排水管の更新などの大規模な工事費用も、通常の運営費とは分けて考えるのが基本です。
NOIは「Net Operating Income」の略で、実際に期待できる収入から、物件を維持・運営する費用を差し引いた金額です。
日本語では「純営業収益」と呼ばれます。
NOI=EGI-Opex
EGIが570万円で、年間のOpexが150万円の場合は次のとおりです。
570万円-150万円=420万円
NOIは420万円です。
NOIには、ローン返済額、減価償却費、所得税・住民税などを含めません。
借入金額や金利に左右されないため、異なる融資条件の物件同士でも、物件自体の運営収益力を比較しやすい点が特徴です。
ただし、NOIは最終的な手取り額ではありません。
ここからローン返済額や、将来の大規模修繕・設備更新に備える金額を差し引きます。さらに、所有者の所得状況に応じて、所得税や住民税が発生します。
NOIから、年間ローン返済額や将来の修繕に備える金額を差し引くと、税引前キャッシュフローを計算できます。
税引前キャッシュフロー
=NOI
-将来の修繕や設備更新に備える金額
-年間ローン返済額
NOIが420万円、修繕などに備える金額が年間50万円、ローン返済額が年間300万円の場合は、次のとおりです。
420万円-50万円-300万円=70万円
税引前キャッシュフローは年間70万円です。
所得税や住民税を考慮する前の金額なので、税金を支払った後の最終的な手残りは、さらに少なくなる可能性があります。
不動産広告には、「利回り8%」などと記載されていることがあります。
多くの場合、この数字は満室時の家賃収入だけを使って計算した表面利回りです。
表面利回り
=年間満室想定家賃÷物件価格×100
物件価格が1,500万円、年間満室想定家賃が120万円の場合は、次のとおりです。
120万円÷1,500万円×100=8%
しかし、この8%には、空室、管理費、固定資産税、保険料、修繕費などが反映されていません。
表面利回りは物件を大まかに比較する際には便利ですが、実際の収益性を判断するには不十分です。
空室損失と物件の運営費を考慮して計算するのがNOI利回りです。
NOI利回り=NOI÷物件価格×100
次の条件で計算してみましょう。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 物件価格 | 1,500万円 |
| 年間満室想定家賃 | 120万円 |
| 空室・滞納損失 | 6万円 |
| 年間運営費 | 30万円 |
まず、EGIを計算します。
120万円-6万円=114万円
次に、NOIを計算します。
114万円-30万円=84万円
NOI利回りは次のとおりです。
84万円÷1,500万円×100=5.6%
表面利回りは8%ですが、空室と運営費を差し引いたNOI利回りは5.6%です。
このように、表面利回りだけでは、物件の運営収益力を正確に判断できません。
実質利回りとは、年間収入から運営費などを差し引き、物件価格だけでなく購入諸費用も考慮して計算する利回りです。
一般的には、次の式で計算します。
実質利回り
=(年間収入-年間運営費)
÷(物件価格+購入諸費用)×100
例えば、NOIが84万円、物件価格が1,500万円、購入諸費用が120万円の場合は次のとおりです。
84万円÷(1,500万円+120万円)×100
=約5.19%
購入諸費用を考慮した実質利回りは、約5.2%です。
ただし、「実質利回り」という言葉の定義は、不動産会社やシミュレーションによって異なることがあります。
次の項目を含めるかどうかで、結果が変わります。
空室損失
固定資産税
管理委託料
修繕費
購入諸費用
複数の物件を比較するときは、表示された利回りの数字だけでなく、計算条件も確認しましょう。
NOI利回りは物件の運営収益力を比較する指標、実質利回りは購入諸費用を含めた投資効率を見る指標として使い分けるとわかりやすくなります。
次の条件で、年間の税引前キャッシュフローを計算してみましょう。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 物件価格 | 1,500万円 |
| 年間満室想定家賃 | 120万円 |
| 空室・滞納損失 | 6万円 |
| 年間運営費 | 30万円 |
| 修繕や設備更新に備える金額 | 10万円 |
| 年間ローン返済額 | 60万円 |
年間満室想定家賃から、空室・滞納損失を差し引きます。
120万円-6万円=114万円
EGIは114万円です。
EGIから年間運営費を差し引きます。
114万円-30万円=84万円
NOIは84万円です。
NOIから、将来の修繕や設備更新に備える金額と年間ローン返済額を差し引きます。
84万円-10万円-60万円=14万円
年間の税引前キャッシュフローは14万円です。
1カ月あたりでは、約1万1,700円になります。
14万円÷12カ月=約1万1,700円
表面利回り8%と聞くと高収益に見えますが、実際に自由に使える税引前キャッシュフローは年間14万円です。
さらに、所得税や住民税、想定を超える設備故障などが発生すれば、最終的な手残りは少なくなる可能性があります。
ローンを利用して物件を購入する場合は、DSCRという指標も参考になります。
DSCRは「Debt Service Coverage Ratio」の略で、日本語では「借入金償還余裕率」などと呼ばれます。
物件のNOIで、年間ローン返済額をどの程度まかなえるかを示す指標です。
DSCR=NOI÷年間ローン返済額
先ほどの計算例では、NOIが84万円、年間ローン返済額が60万円なので、次のようになります。
84万円÷60万円=1.4
DSCRが1.0の場合、NOIと年間ローン返済額が同額です。
1.0未満の場合は、物件のNOIだけでは元金と利息の返済をまかなえないことを意味します。
数値が高いほど返済に余裕があると考えられますが、安全と判断できる水準は、物件の種類、築年数、地域、金融機関の審査基準などによって異なります。
DSCRだけで購入を決めず、空室、家賃下落、修繕、金利上昇などのリスクも含めて判断しましょう。

現在の家賃が、そのまま将来も続くとは限りません。
周辺にある同程度の広さ、築年数、設備、駅距離の物件を調べ、退去後も同じ家賃で貸せるか確認しましょう。
現在の入居者だけに適用されている高い家賃を基に収支を計算すると、退去後にキャッシュフローが悪化する可能性があります。
満室を前提にした収支計算は危険です。
過去の入居率や周辺の賃貸需要を確認し、少なくとも数カ月の空室が発生した場合も計算しましょう。
特に区分マンションや戸建て賃貸は、1世帯が退去すると家賃収入が一時的にゼロになります。
固定資産税や都市計画税は毎年発生する支出です。
購入前に売主や不動産会社から課税明細などを取得し、年間のOpexに含めましょう。
売買時に精算する固定資産税相当額だけを見て、年間負担額と誤認しないことも重要です。
築年数が古い物件では、購入後すぐに設備交換や大規模修繕が必要になる場合があります。
次の資料を確認しましょう。
過去の修繕履歴
長期修繕計画
修繕積立金の残高
今後予定されている工事
管理組合の総会議事録
建物状況調査の結果
一棟物件では、外壁、屋根、給排水設備、エレベーターなどの修繕時期と概算費用も確認してください。
物件購入時には、物件価格以外にも次のような費用がかかります。
仲介手数料
登録免許税
不動産取得税
司法書士報酬
融資手数料
火災保険料
印紙税
これらは、毎年発生する運営費ではなく、物件取得時の初期キャッシュフローに含まれる支出です。
必要な自己資金や実質利回りを計算するときは、購入諸費用も含めましょう。
変動金利を利用する場合は、将来の返済額が増える可能性があります。
購入前には、現在の金利だけでなく、金利が0.5%、1%、2%上昇した場合など、複数の条件でシミュレーションしましょう。
返済額が増えた場合でも、DSCRやキャッシュフローが十分な水準を維持できるか確認することが大切です。
税引前キャッシュフローがプラスでも、所得税や住民税を支払った後の手残りが少なくなる場合があります。
税負担は、次のような条件によって変わります。
給与など不動産所得以外の所得
家族構成
所得控除
減価償却費
青色申告特別控除
個人所有か法人所有か
ほかに所有する物件の収支
最終的な投資判断をする前に、必要に応じて税理士へ相談しましょう。
物件価格を抑えられれば、借入額やローン返済額を減らしやすくなります。
同じNOIでも購入価格が低ければ、NOI利回りや実質利回りも高くなります。
ただし、安いという理由だけで購入するのは危険です。入居需要、建物状態、修繕リスク、再建築の可否、売却のしやすさなども確認しましょう。
空室期間を短くする方法は、家賃を下げることだけではありません。
例えば、次のような対策があります。
募集写真を改善する
室内を清潔に保つ
無料インターネットを導入する
宅配ボックスを設置する
仲介会社への情報提供を増やす
募集条件を見直す
入居者ニーズに合わせて内装や設備を改善する
費用をかければ必ず入居率が上がるわけではありません。物件の地域や想定入居者に合った対策を選ぶことが重要です。
管理委託料、清掃費、保険料、点検費などを定期的に見直すことで、支出を抑えられる場合があります。
ただし、費用を削減しすぎて管理品質が下がると、建物の劣化や入居者の退去につながる可能性があります。
金額だけでなく、業務内容、対応時間、入居率、滞納対応なども比較しましょう。
急な修繕によってキャッシュフローが大幅に悪化しないよう、毎月または毎年一定額を確保します。
特に築年数が古い物件は、次の設備の交換時期を確認しましょう。
給湯器
エアコン
インターホン
外壁
屋根
防水設備
給排水管
エレベーター
過去の修繕実績と今後の修繕計画を基に、必要額を見積もることが大切です。
同じ借入額でも、金利や返済期間によって毎月の返済額は変わります。
返済期間を長くすると、毎月の返済額を抑えやすくなりますが、総支払利息は増える傾向があります。また、売却時に残るローン残高も多くなりやすくなります。
次の項目を総合的に確認しましょう。
金利
返済期間
固定金利か変動金利か
融資手数料
繰り上げ返済の条件
売却予定時点のローン残高
完済時の年齢
毎月のキャッシュフローだけでなく、保有期間全体の収支を考えることが重要です。
すべての物件に共通する基準はありません。
物件価格、借入額、築年数、部屋数、修繕リスクなどによって必要な金額が異なるためです。
金額だけでなく、次の点を確認しましょう。
数カ月空室でも返済できるか
設備が故障しても対応できるか
金利が上昇しても赤字にならないか
修繕用の現金を確保できているか
DSCRに余裕があるか
年間キャッシュフローが多くても、近い将来に高額な修繕が予定されていれば、安心とは限りません。
必ずしも優良物件とは限りません。
年間数万円だけプラスでも、大きな設備故障や空室が発生すれば、すぐに赤字へ転じる可能性があります。
また、返済期間を長くして毎月の返済額を抑えることで、見かけ上のキャッシュフローを増やすこともできます。
キャッシュフローに加えて、立地、建物状態、将来の家賃、ローン残高、売却しやすさまで含めて判断しましょう。
減価償却費を計上すると、税務上の不動産所得を抑えられる場合があります。
ただし、減価償却費は物件そのものの収益を増やすものではありません。
減価償却期間が終了すると必要経費が減り、税負担が増える可能性もあります。また、建物が古い物件は、減価償却費を多く計上できても、修繕リスクが高い場合があります。
節税効果だけでなく、実際のキャッシュフロー、入居需要、建物状態まで確認しましょう。
ローン返済がなければ、毎年のキャッシュフローは増えやすくなります。
一方、全額を自己資金で購入すると、多額の現金が物件に固定されます。そのため、自己資金に対してどの程度の収益が得られているかも確認する必要があります。
借入れの有無だけでなく、自己資金、金利、返済期間、投資効率、手元流動性を総合的に判断しましょう。
購入前だけでなく、購入後も定期的に計算しましょう。
次の項目は、保有中に変化します。
家賃
空室率
管理費
修繕費
保険料
固定資産税
ローン金利
入居者募集費用
少なくとも年に1回は、購入時の計画と実績を比較し、差が大きい項目を確認することをおすすめします。
不動産投資のキャッシュフローとは、実際に得られる家賃などの収入から、物件の運営費、ローン返済額、将来の修繕に備える金額などを差し引いた資金の流れです。
物件広告に掲載されている表面利回りだけでは、実際の収益性や手残りを判断できません。
購入前には、次の順番で確認しましょう。
満室時の収入であるGPIを計算する
空室と滞納による損失を差し引いてEGIを計算する
物件の運営費を差し引いてNOIを計算する
修繕に備える金額とローン返済額を差し引く
税引前キャッシュフローを確認する
必要に応じて所得税・住民税も試算する
初心者は、満室、現在の家賃、現在の金利だけを前提にするのではなく、条件が悪化した場合も計算することが大切です。
「空室が増えた場合」「家賃が下がった場合」「金利が上がった場合」「設備交換が重なった場合」などを想定し、それでも無理なく保有を続けられる物件か判断しましょう。
キャッシュフローを正しく計算し、物件の収益力とローン返済の安全性を確認することが、無理のない資金計画と安定した不動産投資につながります。
参考:
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