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税金対策

2018.05.30

満室の窓口

【日本一わかりやすい不動産投資】第3回、収益還元法で物件価値算出

今回は、不動産購入の際に重要な物件価値の算出についてご説明いたします。

物件購入時には、物件の価値に対し、設定されている販売価格が適正かどうか、今後安定した収入が見込めるかどうかなどを判断しなければなりません。

購入後損をしないためにも、物件価値の算出方法はしっかり身に付けておきましょう。

 

【 利回り10%に惑わされない 】

物件価値が同じで、利回り10%(1年間で物件価値の10%の収益があること)の物件が2つあります。

片方は都心部の物件、片方は郊外の物件だとしたら、どちらを購入すればいいのでしょうか。

この場合、現状の利回りが10%でも、郊外では今後10%の利回りが保たれるかという不安が残ります。

このため、立地が優れた都心部の物件を購入する方が懸命でしょう。

このようにして、一言に「利回り10%」と言っても、物件の良し悪しは様々ですので、購入時には細かな判断が必要となります。

【 物件価値は、ネット収入/キャップレートで算出 】

下に表した式が、不動産の黄金式とも言える、収益還元法の方程式です。

V(物件価値)は、I(ネット収入。現状の収入からランニングコストを差し引いたもの)をR(キャップレート。投資家の期待利回りのこと。詳細については後述)で割り戻すことで算出されます。

例えば、月々の純利益が10万円の物件で、キャップレートが7%の場合は、1年間の純利益をキャップレートで割り戻すため、10×12÷0.07で、約1714万円が物件価値ということになります。

同じ収入の物件であれば、キャップレートが低い方が価値が高く、キャップレートが高いほうが価値が低いといえます。


【 キャップレートとは 】

キャップレートとは、投資家が期待する利回りのことを指します。

今後土地の価値が上がりそうな都心部の新築物件よりも、入居率が思わしくない郊外の中古物件の方が、賃貸経営のリスクは大きくなりますよね。

キャップレートは、これらリスクの大小に応じて変動します。

算出する際は、無リスクの長期国債の期待利回り(2%)と、投資物件のリスクプレミアム(価格変動リスクの対価)を合算して導き出します。

不動産の場合には、国債等の債券に比べて、流動性が劣るほか、個別性が強く、判断の難しい投資となるため、2〜3%のリスクプレミアムが生じます。

これに築年数や立地、構造など物件固有のリスクプレミアムも追加されていきます。

キャップレートの指標となる資料として、財団法人日本不動産研究所が半年に一度実施している「不動産投資家調査」があります。

この調査では、東京都千代田区丸の内、大手町地区、最寄り駅より徒歩5分圏内の、築5年未満の物件をAクラスビルとみなし、キャップレートを算出しています。

2014年4月に発表された同調査によると、Aクラスビルのキャップレートは4.0%です。

これがさいたま市になると6.6%、宇都宮市になると8.0%というように変化します。

同じAクラスビルでも、立地が変化するだけでキャップレートは大きく異なることがわかります。

収益還元法が、現状の収益と、物件固有の要素を総合的に判断した方程式であることがご理解いただけたことと思います。

 

次回は、物件購入時に必要な費用と、元利均等返済についてご説明いたします。

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